2015年1月21日水曜日

もはやブルゴーニュだけでは...

最も偉大な赤ワインのひとつに数えらえているのにフランスのBourgogne/
ブルゴーニュ地方のワインがあります。これらを造り出すブドウ品種はPinot
Noir/ピノ・ノワ。この品種は気難しく、土壌、気温、天候など自分が育つ所
の自然環境を選り好みます。
このピノ・ノワが見つけ出した最高の地がブルゴーニュなのです。かつて、
ピノ・ノワの赤ワインと言えばブルゴーニュ赤ワインで、それ以外は....。と
言う感じでしたが、時が変わり、自然現象が変わり、ピノ・ノワの赤ワインは
ブルゴーニュ独占の状況ではなくなって来ています。
後を追いかけたのはアメリカのOregon/オレゴン、ニュージーランドのOtago
/オタゴ。近年ではオーストラリアのYarra Valley/ヤラ・ヴァレーやMornington
Peninsula/モーニントン半島、ドイツのBaden/バーデン、イタリアのSudtirol/
ズートティロール、Trentiono/トレンティーノやOltorepo Pavese/オルトレポ・
パヴェーゼ、チリのCasablanca Valley/カサブランカ・ヴァレー。これから有望
なのはイングランドのSussex/サセックスやKent/ケントです。
どこの産地のピノ・ノワの赤ワインをもって典型的とするかは考え方次第です
が、それぞれの産地から誕生するそれぞれのワインがピノ・ノワと言うブドウ
が含有していた品位をそのままワインの中に持っています。
ピノ・ノワの品位とは何か?決して酒質が濃い訳ではありませんが、香味の
広がりに深みがあり、味わう程に身体に染み込む主張があります。スミレを
思わせる華やかな香り、ベーリー果実やチェリーを思わせるチャーミングな
香り、酸味を基調とした軽やかさとしなやかさを兼ね備えた優美さ。形容する
なら「美」と言う単語が最適です。
比較的コッテリとした料理が少ない日本の家庭の食卓で、最も活躍出来ると
思えるワインは赤ワインならば、ピノ・ノワ(イタリアならPinot Nero/ピノ・ネロ、
ドイツならSpatburgunder/シュペートブルグンダーと呼ばれます。)で造られた
ワインではないでしょうか。
ただ、ピノ・ノワは育てるのが気難しいだけでなく、造るのも同じく難しい品種
なので、お手頃価格で高品質のワインが極めて少ない事が唯一の難点です。
しかし、そこはワイン専門店のWINE HOUSEです。チリから探し出した800円
のピノ・ノワ、ルーマニアから探し出した1,100円のピノ・ノワ、ドイツからは
1,300円、イタリアからは2,000円、本場ブルゴーニュからも2,000円で
買えるピノ・ノワの赤ワインを販売しています。
勿論、たまにはリッチにと言う時の為には高額なピノ・ノワの赤ワインも多数
あります。渋味がガッチリなワインだけが赤ワインではありません。味わって
その深みを楽しめるのも赤ワインの素晴らしさです。
冷え込む夜には暖をとって、ピノ・ノワの深みを堪能してみて下さい。その美
が必ずあなたの心を打つでしょう。
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Bollini 2008 Trentino Pinot Nero Riserva
ボッリーニ2008トレンティーノ、ピノ・ネロ、リゼルヴァ
相性の良い料理:脂肪分を含んだ旨味のある料理。
チーズなら・・・パルミジャーノ。チェダー。
飲み頃温度:15~18度。
<まろやかなミディアムボディー>
3,500円(消費税別)




昨年末に出会ったイタリアのピノ・ノワです。熟成し、洗練された美しさは筆舌
に尽くし難いものがあります。