した事がありました。その内容を簡単に言いますと、ソーヴィニョンとだけ
しかラベルに書いていないワインがあったとします。その場合、必ずしも
Sauvignon Blanc/ソーヴィニョン・ブランと言うブドウから造られたワイン
とは限らないと。
そうしたら未知の人からソーヴィニョン＝ソーヴィニョン・ブランだとの指摘
がありました。確かにその様な感覚でその名が使われている傾向があり
ます。しかし、ソーヴィニョン種にはソーヴィニョン・ブランの他にフランスの
ボルドーなどでは一般的なSauvignon Gris/ソーヴィニョン・グリ（ブラン種
よりも果皮の色が濃く、グレーがかっている品種）などがあり、実際、その
グリ種も使ってワイン造りが行われていますから、ソーヴィニョンの記載＝
ソーヴィニョン・ブラン１００％ではないのが明らかです。
他にも白ワインのラベルにTraminer/トラミネルと書いてあったり、Riesling
/リースリングと書いてあったり、またMuscat/ミュスカ（マスカット）と書いて
あったりした時、赤ワインのラベルにCabernet/カベルネと書いてあった時
も同じ様な事が言えます。
トラミネルはGewurztraminer/ゲヴュルツトラミネルの事なのか、それとも
その原品種のTraminer/トラミネルの事なのか。リースリングならRhein-
Riesling/ライン・リースリングの事なのか、Riesling Italico（Welschriesling)
/リースリング・イタリコ（ヴェルシュリースリング）の事なのか。ミュスカは
Muscat Blanc/ミュスカ・ブランなのか、Muscat of Alexandria/マスカット・
オブ・アレキサンドリアなのか、Muscat Ottonel/ミュスカ・オトネルなのか
それともMuscat Hamburg/ミュスカ・ハンブルクなのか。
カベルネならCabernet Sauvignon/カベルネ・ソーヴィニョンの事なのか、
あるいはCabernet Franc/カベルネ・フランの事なのか。それら似ている
名でも出来上がるワインが異なりますから、シッカリと気にして、チェック
した上でワインを味わいたいと思うのは決しておかしな事ではないと当店
は考えています。
ですので、今日またその事に関連する記載をしたいと思います。９月上旬
に訪れたルーマニアではミュスカ（マスカット）の辛口白ワインがとても多く
流通しています。マスカットと言えば、世界の主流は甘味のある白ワイン
ですからそれだけでも驚きです。
ルーマニアで流通しているマスカットの辛口白ワインは一体どのマスカット
なのでしょうか。絶対ではありませんがその多くは上記しましたマスカット・
オトネルです。
この品種は他のマスカット種よりも冷涼な気候で栽培し易い様に１８５２年
にフランスのロワール地方で２つの品種（Chasselas/シャスラとMuscat de
Saumur/ミュスカ・ド・ソーミュール）を交配して誕生しました。他のミュスカ
から造られたワインに比べ、香りは穏やかで酸味を基調とした引締まった
酒質をしています。それ故、余韻にシッカリとミネラル感が残り、軽やかで
爽やかな辛口白ワインになるのです。
シッカリと冷やして食前に楽しむのも良し、柑橘類の爽やかな香りを感じ
ますので、淡い味わいの料理にレモンやゆずでアクセントを添え食べる
時ににも最適なワインです。
ゆず大根をつまみながら、マスカット・オトネルの辛口白ワインを飲み、食欲
を刺激する。そしてキスの天ぷらをゆず塩で、貝柱のかき揚げを塩レモンで。
そんな時には大活躍するワインです。
DRY MUSCAT/ドライ・マスカット。マスカットから造られた辛口ワイン。ラベル
からではそれしか判らないのです。だから、その一歩先まで知った方がより
多くの楽しみを感じられのではないか。そんな思いでソーヴィニョンの時も、
今日もブログを作成してみました。
ルーマニアから当店初登場の辛口白ワイン、これは間違いなく家庭の食卓
で活躍します。ゆず、レモンを使った料理、それらを使って食べる料理には
是非、このワインを!!
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Jidvei 2012 Tarnave Dry Muscat
ジドヴェイ2012トゥルナヴェ、ドライ・マスカット
相性の良い料理：柑橘類の酸味や青みの薬味、ハーブが良く合う淡白な
味わいの料理。
チーズなら・・・シェーヴル（山羊乳）タイプ。
飲み頃温度：７度。
＜軽く、爽やかな辛口＞
１，６００円（消費税別）
