2014年11月17日月曜日

久し振りに白ワインが入荷

前回入荷しましたSauvignon Blanc/ソーヴィニョン・ブランとViognier/ヴィオニエ
の2種類の白ワインが欠品してから、しばらくの間、このワイナリーの白ワイン
が欠品してしまい、申し訳ございませんでした。
県内では当店だけの販売の為、遠方からもお客様にご来店頂く様になり、予想
を上回る速さで完売する状況になっています。良い商品を入手するには出費
だけでなく、時間も体力も使う。自分自身もそうですから、商品力とは凄いもの
です
この度、入荷しました白ワインは1種類。Chardonnay/シャルドネと言うブドウの
果汁を木樽で発酵、熟成させて造られています。この造り方ですと多くの場合、
ブドウ由来のリンゴ酸(シャープさと爽やかさを感じます。)を乳酸菌の働きで
乳酸(まろやかさ、コク、複雑さを感じます。)に変えています。その変化を経た
白ワインは、カスタードクリームやバターを思わせる香りがあり、粘性あるトロリ
とした口当たりをし、ミルキー(乳酸)な旨味をドッシリと感じます。
その変化の作用をマロラクティック発酵(略してMLF)と言います。しかしながら
MLFはリンゴ酸をほとんど全て乳酸に変えてある場合も、変化を少ししかさせ
ない場合もあり、様々なです。
少しの変化の場合にはワインにリンゴ酸も含まれていますので、トロリとした
口当たりやミルキーさはあまり感じません。そしてこのタイプのワインの場合、
香りはカスタードクリームを思わせます。
一方、大きな変化をした場合にはリンゴ酸が少し、あるいはほとんど含まれて
いませんので、粘性あるトロリとした口当たり、ミルキーな旨味を明確に感じ、
そのワインの香りにはバターを思わせる要素が備わっています。
この度、入荷の白ワインは少しの変化のタイプで、リンゴ酸からもたらされる
シャープさ、清々しさ、乳酸からもたらされるオイリーさ、ミルキーさを同時に
感じます。しかし、バランスが悪いと言う事ではありません。お互いの要素が
上手く組み合わさり、ワインを構成しています。
そんな2つの要素がバランス良く含まれたワインは、温度を高めにして乳酸
の個性を生かし、今の季節ならキノコのクリームシチューと一緒に味わう。
また、温度を低めにしてリンゴ酸の個性を生かし、今の季節ならカキフライ
を天然の海水塩にレモン果汁を添えて一緒に味わう。この様な楽しみ方が
出来ます。
久し振りの入荷の白ワインです。この季節の食材を使った料理と一緒に是非、
味わってみて下さい。


相性の良い料理:わずかな脂肪分を含む素材、バターやオリーヴオイルを
           使用した料理。
チーズなら・・・ゴーダ。
飲み頃温度:11~14度。
<コクのある辛口>
酒質が若々しいので、コルクを抜いた初日に1杯だけ味わい、コルクをして
密閉し、2日目の翌日に残りのワインを味う。そうするとこのワインの良さを
残らず堪能できます。