2013年11月9日土曜日

これで食べてみて、そうすれば...。

日本固有のブドウ、甲州で造られたワインの品質の著しい
向上が語られ始めて、もうずいぶん経ちますが、Grace/
グレイスで有名な中央葡萄酒の甲州は更に高いステージ
に突入した様です。
2013年の自然に育まれた甲州から造られたワインが先日
店に届きました。短い距離ですが、旅をして店までやって
来ましたから、数日、休ませ、昨日、テイスティングした所、
グラスから立ち登る香りにビックリ、一口含みその香味に
再びビックリ。これって、ブラインドで出て来たら甲州って
答えられないのでは?と。
香りはフランスのロワール地方のソーヴィニョン・ブランを
思わせる上品さ、味わいは綺麗に広がる酸味にドイツの
モーゼル地方のリースリングを思わせる高貴さがあり、
遂に甲州はここまで来たかと感慨深いものがありました。
思い返せば、ワイン業界に入った1980年代後半の甲州
ワインと言えば、世間では山梨県のワインと言う意味と
思い込まれ、お世辞にも良いとは言えないその品質故に
販売している店は散見できる程度。中硬水のミネラル水
よりもメリハリのない口当たりで、付け足した様な甘味
のある水っぽい液体だったのですから、そんな状況で
あった事は必然でした。
それが今ではワインの本場、ヨーロッパででも日本の
オリジナルのワインとして、繊細で上品でライトな酒質の
高品質白ワインとしても評価され、熱狂的に支持される
市場を創り上げています。
甲州と言うブドウをワイン醸造用ブドウとして本気で栽培
し、醸造用ブドウとして取り扱い、元々、高かったワイン
醸造技術を駆使し、ワイン造りをし始めた。その結果が
今、現在の甲州ワインなのです。
グレイスの中央葡萄酒が挑戦している様に、甲州ブドウ
の栽培にはまだまだ踏み込むべき領域が残っています。
これ程までに素晴らしいワインとなった甲州なのに、まだ
登るべき峰があるのです。一体、どこまで昇華するのか。
10年後、20年後には銘醸地のリースリングから造られた
ワイン、ソーヴィニョン・ブランから造られたワイン、木樽
を使わずに造られたシャルドネのワインと同列で語られ
評価されている。そんな時代になっているかも。ワクワク
します。
良いワイン、感動を与えてくれるワインは生産国、産地
で決まるのではありません。それがどこであろうと、魂を
込め、ブドウを作る人がいて、魂を込めてワインを造る
人がいる。そこに良いワイン、感動を与えてくれるワイン
が誕生するのです。そして、それを私が魂を込めて売る。
近い将来、この日本で真にワインが普及する時が来る。
その日まで甲州ワインの進歩に合わせ進んで行きます。
************************************************
Serena 2013 Yamanashi Koshu
セレナ2013山梨・甲州
相性の良い料理:柑橘類の酸味や青みの薬味、ハーブ
           が良く合う淡白な味わいの料理。
チーズなら・・・シェーヴル(山羊乳)タイプ。
飲み頃温度:7度。
<軽く、爽やかな辛口>


リンゴ酸の爽快な広がりに支えられた白い果肉の果実の
ジューシーさ、ミントを感じる後味には、塩とレモンだよな
と思って検索していた所、柑橘果実をふんだんに使い、
天然塩で味わいを整えたこのようなポン酢が様々な所で
作られ、販売されていました。
*小柱の天ぷら
*鳥の水炊き
など、素材に自然の甘味があり、味わいの淡い食材を
使った料理をこのポン酢で頂く。セレナ2013山梨・甲州
とはパーフェクトなマリアージュを見せてくれるはずです。