2013年2月18日月曜日

ヒントはラベルにあり


輸入ワインのラベルにはワインの素性を知る手掛かりが隠されて
いるのをご存じですか?原料ブドウが明記されている事もあります
し、産地や色、味わいが記載されている事もあります。
特にスパークリングワインの場合は、甘いか辛いかを知るヒントが
必ずラベルに明記されています。Brut Nature、Extra Brut、Brut、
Extra Dry(Extra Trocken)、Sec(Secco、Trocken)、Demi Sec
(SemiSecco、Halbtrocken)、Doux(Dolce、Mild)と言う具合に。
これらはワインに含まれている糖分を表している単語です。因み
にそれは
Brut Nature:3g未満/1ℓ
Extra Brut:0~6g/1ℓ
Brut:15g以下/1ℓ
Extra Dry:12~17g/1ℓ
Sec:17~32g/1ℓ
Demi Sec:32~50g/1ℓ
Doux:50g以上/1ℓ
となっています。この様にワインに含まれている糖分が明確に判る
スパークリングワインですのでTPOに合わせ、選び楽しめばきっと
今まで以上にワイン・ライフが充実するでしょう。
そして、更なる情報はスパークリングワインの造り方までも判って
しまう事。それを知れば、甘いか辛いかに加え、果実味が豊かで
溌剌としているのか、フレッシュさよりも複雑さ芳醇さが勝っている
のかさえ知り得てしまうのです。
食事と共にではなく、例えば食前酒として楽しむのであれば、溌剌
とした酒質の方が良いでしょう。料理と共に楽しむのであれば、
複雑さ芳醇さがあった方が良いかもしれません。
ではそれはどこにヒントがあるのでしょうか?スパークリングワイン
のラベルをじっと見つめて下さい。
Champagne
Method Classico、Metodo Classico
Franciacorta
Cava
Metodo Cap Clasique等。
こんな単語がラベルにあったのなら、そのスパークリングワインは
溌剌とした酒質よりも複雑さ芳醇さがある酒質の可能性が高いと
言えます。これらの単語が書かれているのなら、炭酸ガスを捕捉
する2回目の発酵を瓶内で行い、その後、瓶内での熟成を最低
9カ月はしていて、その間にオリとワインが接触する事で香味に
複雑さ芳醇さが備わる造り方をしているからなのです。
瓶内で2回目の発酵を行い炭酸ガスを捕捉する製法で造られた
スパークリングワインとその様な製法でない造り方で誕生した
スパークリングワインのどちらが高品質か。それはそもそも別
のものなので優劣はつきません。どちらが良いのかはどの様に
楽しむのかで決める事になるのです。
シッカリとした味わいに作られた料理を味わいつつ、楽しむの
なら瓶内での2次発酵で炭酸ガスを含有したスパークリング
ワインがベターでしょう。スナックなど軽いカジュアルな食べ物
と一緒に楽しむなら瓶内2次発酵でないスパークリングワイン
の方が合わせ易いと思います。


ここで質問です。一番上の画像のスパークリングワインは
どんなスパークリングワインでしょうか?ラベルを見ると
Metodo Classico、Secoとあります。これは瓶内で炭酸
ガスを捕捉する2回目の発酵をし、9か月以上熟成させて
あるスパークリングワインであると自己紹介しているのです。
また、味わいはSeco/セコですから、やや辛口と言った所
です。
それでは下の画像の方はどうでしょうか?こちらも瓶内で
炭酸ガスを捕捉する2回目の発酵を行い、9か月以上の
熟成をしています。味わいはBrutoですから、辛いはず
です。更に、Rose/ロゼです。
この様にスパークリングワインは買う人に対し、私はこの
様なワインですと必ず自己紹介してくれます。これを参考
にスパークリングワインをタイプにより、多様な楽しみ方
をしてみて下さい。
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Fita Azul/フィタ・アズール
相性の良い料理:柑橘類の酸味や青みの薬味、ハーブ
           が良く合う淡白な味わいの料理。
    チーズなら・・・シェーヴル(山羊乳)タイプ。
飲み頃温度:7度以下。
<軽く、爽やかな、やや辛口>
1,680円
Quinta dos Rocques 2010/キンタ・ドス・ロケス2010
相性の良い料理:素材の持つ優しい甘味を生かした
           軽やかな味わいの料理。
    チーズなら・・・モッツァレッラ。
飲み頃温度:8~10度。
<軽く、まろやかな辛口>
3,150円