2013年1月27日日曜日
夏まではこちらでお楽しみ下さい。
日本そばの香味は食べ方にもよりますが、ある種の赤ワインと
実に良いハーモニーを奏でます。そのそばは更科そばではなく、
挽きぐるみのそばに限ります。
そして、鴨汁やきのこ汁で食べるのなら、それは立派にワインと
料理のマリアージュの世界を形成するのです。鴨と言えば冬、
きのこと言えば夏秋ですので、先ずは鴨南蛮そば、鴨せいろ
そばに赤ワインを合わせてみたいと思います。
こちらの赤ワインは南アフリカ産。フランスから、南アフリカに
伝わったブドウ、Shiraz(Syrah)/シラーズ(シラー)を主体
に南アフリカのオリジナル品種、Pinotage/ピノタージュを
ブレンドし、造られています。
シラーズからは多様な酒質の赤ワインが造られますが、この
赤ワインの場合は渋味が中庸で、口当たりがしなやか、少し
ジャムぽさを感じる果実味が優しく広がります。
もうひとつの品種、ピノタージュはPinot Noir/ピノ・ノワと
Cinsaut/サンソーを交配し、南アフリカの気候風土に適合
し、良質のブドウが実る様にしたものです。 ピノ・ノワが親
ですが、ピノタージュから出来る赤ワインはピノ・ノワから
出来る赤ワインほどミネラル感が主張せず、柔和で果実味
が華やか、そしてピノ・ノワ同様、動物赤身肉を感じさせる
香味ある赤ワインになります。
そばつゆは出汁、みりん、醤油の融合です。みりんから
もたらされる甘いニュアンスの華やかな香りがあります。
この香りが赤ワインの華やかな果実味に合い、品種由来
の動物赤身肉を感じさせる香味が鴨肉、そして鴨肉から
つゆに出る香味に真に同化し、お互いの旨味を引き立て
合うのです。
この画像の赤ワインは熟成により、大地を耕した時、空気
に感じる大地の香りに通じる香りも持ち合わせ、そこから
も挽きぐるみのそばの香味に共通項があり、パーフェクト
に近いマリアージュを奏でてくれるのです。
更にうれしい事に、この赤ワインは驚異的な販売価格なの
です。この品質でなぜこの価格なのか。南アフリカの物価
はヨハネスバーグやケープ・タウンを除けば非常に安く、
協同組合が発展していますので、製造価格も安価に抑え
られるのです。とは言え、この価格は本当に驚きです。
1,000円でお釣りの来るワインですが、味わいには安っぽさ
は微塵もありません。懐に優しく、味わい応え十分の逸品
です。挽きぐるみそばと鴨肉、そしてこの赤ワインの至高
のマリアージュをこの冬に先ずはお楽しみ下さい。
***********************************************
Goiya 2011 Olifants River Shiraz Pinotage
ゴイヤ 2011 オリファンツ・リヴァー、シラーズ&ピノタージュ
相性の良い料理:脂肪分を含んだ旨味のある料理。
チーズなら・・・パルミジャーノ。チェダー。
飲み頃温度:15~18度。
<まろやかなミディアムボディー>
衝撃の販売価格 840円
こちらのきのこをご存知でしょうか?栃木県北部で特に好んで
食されているちちたけ(ちたけ)です。割くと乳の様な白い液体
が出て来る所からその様に呼ばれる様になったそうです。
このきのこは食すと苦味が強く広がるので、普通は出汁を取り
ちちたけの旨味が詰まった汁を食す方が主流です。
こんな感じにきのこの旨味を出してあげると、その汁は自然の恵み
いっぱい、大地の風味のある味わい深いものとなります。その汁で
頂く、挽きぐるみのそばは鴨南蛮そばや鴨せいろそばに劣らず、
本日紹介しました赤ワインにピッタリの1品です。
ちちたけの旬は夏。栃木県北にある道の駅などでも購入可能です。
チャンスがあったら是非、ちちたけ汁のそばでゴイヤ赤ワインを
味わってみて下さい。
ちちたけ汁には地粉うどんもお勧めです。