2012年12月27日木曜日

年末ですからゴージャスに


彼に出会ったのは確か2004年2月。2003年に那覇市で行われた
ワインアドヴァイザー全国選手権大会で3位になり、賞品として
頂いた研修旅行でドイツに行った時でした。
彼の名は浅野秀樹。フランクフルトの西方にある小さな美しい街
Nierstein/ニアシュタインに住んでいます。その頃の彼はワイン
造りの師匠、Sturb/シュトゥルブさんのワイナリーを手伝いつつ、
自らのワインを造る野望を抱き、研鑽を積んでいました。
そして翌年、念願叶い、1ヘクタールの畑を借り、Hide Wine/ヒデ
・ワインを立ち上げたのです。彼が造るのはRiesling/リースリング
と言うブドウからの白ワイン。香りの華やかさ、繊細で上品、その
奥に内包された力強さと芳醇さがバランス良く備わっています。



こちらが彼のフィールド。Hipping/ヒッピングと言う名の東向き
のなかなか険しい斜面です。そして、畑の斜面に立つと東に
ドイツを優雅に流れる大河、Rhein/ライン河を望めます。
ブドウ栽培の北限地であるドイツでは、河を望む東、南向きの
斜面がブドウ畑には最適で、銘醸ワインのほとんどは斜面が
非常に急(何かにつかまっていないと転げ落ちてしまう程)な
畑で栽培されたブドウから誕生しています。


こちらが浅野さんの力作、Hide Wine's 639/ヒデ・ワインズ639
639は彼にとっての初ヴィンテージ2005年の収穫を開始した時刻、
午前6時39分に因んでいます。
ルビーグレープフルーツを思わせるフルーティーさ、オレンジ色や
黄色の花を思わせる華やかさ、酸味とミネラルを基調とした骨太
な力強さが優美な調和を広げます。そして、大地を感じる風味も
あり、根菜類の料理に合うのではと感じさせます。


この白ワインを楽しむ時、最も合いそうな料理のひとつがこれ。
瑞々しく甘味旨味のある大根を淡い出汁で丁寧に炊き、ユズ
味噌で味を調えた風呂吹き大根。大根の大地を感じる風味、
ユズの酸味、味噌の旨味がワインの持つ風味と一体化し、
お互いの味わいを相乗させます。



魚の中で最も赤ワインと相性の良いものが鮭。魚には白ワイン
と言うけれど...。しかし、先日、ヒデ・ワイン639を飲みながら、
あまり合わないだろうなと思って食したスモークド・サーモン。
これが予想を大きく裏切り、最高のマリアージュ。
鮭は海に出て行くものの最終的には淡水魚。淡水魚の身には
大地(土ぽさ)を感じます。また、スモークする事で磯ぽい風味
が減少し、ここからもアーシーさを感じます。リースリングが畑
から吸い上げた滋味がそのまま移行したワインにもアーシー
さは備わっています。こんな所から、スモークド・サーモンとの
マリアージュが生まれたのでしょう。
但し、スモークが弱く、生に限りなく近いサーモンは間違いなく
赤ワインの方が素晴らしいマリアージュを見せます。
日本人、浅野秀樹がドイツで造る至高の白ワイン、年末です
からゴージャスに堪能してみませんか?
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Hide Wine's 639
2011 Niersteiner Hipping Riesling Spatlese Feinherb
ヒデ・ワインズ 639
2011 ニアシュタイナー・ヒッピング、リーズリング、シュペートレーゼ・ファインヘルプ
相性の良い料理:素材の持つ優しい甘味を生かした軽やかな
           味わいの料理。
           チーズなら・・・モッツァレッラ。
飲み頃温度:8~10度。
<軽く、まろやかな辛口>
5,250円