2012年12月18日火曜日

スクリューキャップここまで進出

 
 
オーストラリアから世界初となる記念すべきワインがやって来ました。
そのワインが上の画像。見た所、別に世界初に見えるほど変わった
ものは見えないですが...。
実は、世界で初めてスクリューキャップを採用したスパークリング
ワインなのです。発泡していないワインのスクリューキャップは既に
珍しくなくなりました。そして微発泡ワインまでならスクリューキャップ
を使っているものも普通にあります。
しかし、ガス圧の高いスパークリング・ワインとなると、解決しなければ
ならない問題があり、商品化されていませんでした。その問題を解決
し、シッカリとしたガス圧のスパークリング・ワインを詰め、商品化に
成功したのは、オーストラリアのDe Bortoli/デ・ボルトリです。
 


その世界初の快挙のスクリューキャップがこれ。その開発には何と
5年もの歳月を費やしています。オーストラリアの製栓メーカーの
Guala Closures Australia/グアラ・クロージャー・オーストラリアと製瓶
メーカーのO-I Company/オー・アイ・カンパニーとの共同開発による
ものです。
スパークリングワインのガス圧は通常、3気圧以上。中から圧力で
押し上げる力は相当なものです。スパークリング・ワインのコルクは
押さえていないと時に内圧で勝手に飛び出してしまう程。その圧力
に耐え、なお且つ、多大な力を使わずにねじり開けられるスクリュー
でなければならなく、両方のバランスを取る事に苦心した様です。
このスクリューキャップ仕様のスパークリング・ワインを昨夜、開栓し
味わってみました。非発泡性ワインなどに使われているスクリュー
キャップよりも開けるのに少しばかり強い力が必要です。キャップ
自体も強度がある感じです。
ワイン自体はどうでしょうか。香りは実にフレッシュです。還元的な
こもった香りは全くありません。味わいも酸味とミネラルを基調とし、
ガス圧もシッカリしています。これは間違いなく瓶に詰めた時点の
ワインのコンディションを十分に保っているはずです。
コルクで栓をしたスパークリング・ワインの場合、ワインにコルクが
与えるいくつかの現象があります。先ず、コルクが縮小し、ワイン
から炭酸ガスが逃げ、本来のガス圧を失っている事があります。
その為にワインが酸化熟成し、本来の香味が欠け、複雑になる
と言えば聞こえは良いですが、実際には老化の様な状態にあり
香味に還元的な要素が備わります。更に、木で出来たコルクの
場合、ワインとコルクが接する事で、木樽で熟成した状態と同じ
事になり、これもまた本来の香味とはかけ離れた香味を備えた
ワインへと変化してしまいます。
スパークリング・ワインの持ち味はその爽快感。味わう程に身体
をリフレッシュしてくれる。それなのにその持ち味が削がれている
のでは...。そう考えると、スパークリング・ワインにはスクリュー
キャップが今の所、ベストの栓なのではと思えます。
スクリューキャップは味気ないと拒絶する人を時々、見かけます
が、ワインのコンディションを保つ優れ物と思えば、コルクを抜く
儀式がなくなったって、良質のワインを楽しめる方を選択したい
そう思うでしょう。
世界初、スクリューキャップ使用のスパークリング・ワインは既に
店頭で皆様のご来店を待っています。間もなくやって来るXmas
にこのスパークリング・ワインを楽しんでみませんか?



ミントの様な爽快感を持つこのスパークリング・ワインにはレモン果汁
を搾りかけたFish&Chips/フィッシュ&チップスが最高の相棒です。
***********************************************************
Jean Pierre Brut / ジャン・ピエール・ブリュット
相性の良い料理:柑橘類の酸味や青みの薬味、ハーブが良く合う
           淡白な味わいの料理。
           チーズなら・・・シェーヴル(山羊乳)タイプ。
飲み頃温度:6~8度。
<軽く、爽やかな辛口>
1,575円