2012年10月4日木曜日

只今、変身中


深まりつつある秋、北半球のブドウ産地では収穫の真っ盛り。早い所
では8月下旬から、遅い所では10~11月に、そして、Icewine(Eiswein)/
アイスワイン(アイスヴァイン)にする為の氷結したブドウを収穫するのは
年明けの厳寒時。
収穫されたブドウは傷つかない様に静かにカゴに入れられ、ワイナリー
へと運ばれます。この際、ブドウの実を収穫した時の状態のまま、いかに
保つかが良いワイン造りには欠かせません。


ワイナリーに到着すると、直ぐに果汁を取る作業に取り掛かる場合も
あるし、ブドウを休ませる為、少しの間、冷蔵保管する場合もあります。
ワイン造りの第一歩は画像の様な作業。今では多くのワイナリーで
使われている水平式のプレス機。側面に穴の開いた大きなドラム缶
が横になっている感じ。その中にブドウを入れ、プレス機の中心に
備わっている風船を膨らまし空気圧で外に向けてブドウを静かに
優しく押しつぶす。そうすると上の画像の様に果汁が滴り落ちて来る
のです。この果汁を発酵させれば、最終的にワインになります。この
作業、ワインへの変身が各ワイナリーでピッチを上げ、只今、展開中
です。
新酒と言えば、Beaujolais Nouveau/ボージョレ・ヌーヴォー。昨日の
ある新聞社の記事によると、思わしくない状況になる可能性が...。
春の開花時の天候不順に加え、結実後の雹害で大幅な収穫量減
となった模様。その記事の結末には、販売価格の見直しにつながる
可能性ありとのショッキングな文が。現実に見直しになったら、混乱
が起きるだろう。この業界に25年程いるけれど、予約時に公表した
価格を見直した事は一度もないのですから。
そして、もうひとつ大きな変化がありました。フランスだけでなく他の
国にも新酒があるのですが、イタリアの新酒Novello/ノヴェッロの
販売開始日が11月6日から10月30日になりました。ボージョレには
ほとんど影響がないでしょうが、販売開始日が逆転されてしまった
国の新酒には影響がありそうです。
北半球では既に収穫が終わり、ワインへと変身中の産地。これから
収穫に取り掛かる産地。収穫はまだまだ先の産地。それぞれ異なり
ますが、北半球の秋は新しいワインが誕生する季節です。今年の
ワインはどんな楽しみを私達に与えてくれるのでしょうか?
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2012年、北半球の新酒はこの様なスケジュールで販売されます。
10月30日 イタリアの新酒、Novello/ノヴェッロ
当店には1種類の赤ワインがイタリアからやって来ます。
11月第1土曜ですので、3日 日本の新酒
当店には白赤各1種類のワインが山梨からやって来ます。
11月第3木曜ですので、15日 フランスの新酒Nouveau/ヌーヴォー
当店には3種類の赤ワインがフランスからやって来ます。
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取り扱いはありませんが、ドイツの新酒、Der Neue/デア・ノイエの
販売開始は11月1日です。