2012年9月28日金曜日
ピーマンの香り?
Cabernet Sauvignon/カベルネ・ソーヴィニョン。ワインを飲んでいる
人なら、この単語を見たり、聞いたりした事があるに違いない。これは
世界で最も秀逸な赤ワインを造るブドウ品種の内のひとつ。フランス
のBordeaux/ボルドーが本拠地、そしてそこから世界中のワイン産地
へ旅立って行った。
このカベルネ・ソーヴィニョン、ワイン生産国なら栽培していない国は
今では皆無と言える。もちろん、ここ日本でも栽培されていて、長野
では本場、ボルドー赤ワインに匹敵するラヴェルのワインも生まれて
います。
カベルネ・ソーヴィニョンから造られた赤ワインには大きく2つの系統
があり、ひとつは緑色をイメージ出来る香味を持つタイプ、もう片方
は紫色をイメージ出来る香味を持つタイプがあります。
前者はフランスを始め、主にヨーロッパの産地で造り出されるワイン
に。後者はアメリカ、チリ、オーストラリアなどヨーロッパ以外(業界
ではこれらの産地をワインの発祥地、ヨーロッパに対し、新しく産地
として台頭して来た為、ニュー・ワールドと呼ぶ)の産地で造られる
ワインに現れる傾向があります。
具体的には前者のタイプには、シダ、杉の葉、焼いたピーマンなど
を思わせる香りがあり、後者のタイプにはカシスやそのリキュール
を思わせる華やかな香りがあります。
その香りの違いは、一緒に楽しむと良い料理の違いにもなり、前者
なら緑色の野菜を使った料理が良いし、後者ならテリヤキソースで
食べる料理が合わせ易いと言った具合。
緑色をイメージさせるカベルネ・ソーヴィニョンの赤ワインを楽しむ
なら、一緒に味わう料理には画像のチンジャオロースーがピッタリ。
お互いにあるピーマンの香味は真にシンクロし、また肉汁の旨味
と炒め油のコクがカベルネ・ソーヴィニョンのドッシリとしたタンニン
(渋味成分)と相乗し、甘味旨味を創り出すのです。
この他にもすき焼きに春菊を入れたり、ビーフ・シチューを煮込む
時にローリエを少々多めに加えたりするとワインとの相性の良さ
が大いに増します。
カベルネ・ソーヴィニョンの赤ワインを飲む時には、まずどちらの
系統のワインなのかをチェックしましょう。そうすれば料理との
マリアージュを大いに堪能出来ます。
******************************************************
チリ産ですが緑色をイメージ出来る香味もあります。
Santa Alicia 2008 Maipo Cabernet Sauvignon Gran Reserva
サンタ・アリシア2008マイポ、カベルネ・ソーヴィニョン・グラン・レセルヴァ
相性の良い料理:脂肪分の多い、コッテリとしたコクのある
料理。
チーズなら・・・ブリー。
青カビタイプ。
飲み頃温度:18~20度。
<まろやかなミディアム~フルボディー>
2,100円