木曜日の21時。毎週、楽しみにしているTV番組がある。それは日テレの
「ケンミンSHOW」。全国各地、その地では誰もが知っているが、その地を
外れるとほとんど未知となってしまう秘密のごちそうが明らかになる。
昨夜は福島県柳津町のソースかつ丼。当地もソースかつ丼が名物なの
だが、柳津町のものはちょっと違う。ご覧頂ける様に、ご飯の上に千切り
キャベツが乗り、ソースかつとの間にはクレープ状の卵焼きが鎮座。普通
のソースかつ丼よりも見た目、豪華。これは是非、食べてみたい。
さて、このソースかつ丼にはどんなワインが合うだろうか？昨夜、番組を
見ながら考えた。先ず、中濃タイプのソースには果実味豊かな、比較的
濃厚な酒質の赤ワインが実に良く合う。そして、鶏卵を加熱、調理した
卵焼きにはボルドータイプの果実味と複雑さの共存した赤ワインがこれ
また実に良く合う。
この2点から考えても、一緒に楽しむワインは赤ワインで決まり。鶏卵の
料理に、なぜ、赤ワインが合うのか、理論的に考えても不思議なのだが、
理屈抜きで本当に良く合う。現にフランスででもOeuf en Meurette/ウフ・
アン・ムーレットと言う鶏卵料理に重厚過ぎない赤ワインを合わせ楽しむ。
赤ワインにはこの様なカラー・ヴァリエーションがあるが、柳津町のソース
かつ丼に合わせ楽しみたいのは、左から2番目、あるいは一番左の外観
を持つタイプが良い。フルーティーさを備え、脂肪分に負けない旨味を
持つ赤ワインだ。
アルゼンチンのMalbec/マルベック、オーストラリアのShiraz/シラーズ、
日本のMuscat Bailey A/マスカット・ベイリー・エイなどの赤ワインは最適
だろうし、フランスのボルドーから選択するのなら、Merlot/メルロ主体の
柔らかい酒質のワインがベター。
さて、いつ、柳津町に行こうか？柳津町のソースかつ丼と赤ワインの
マリアージュ。実感出来る日を楽しみに待つ、この時間もまた楽しい。
