酢でしめたサバやアマダイは生で食べる刺身とひと味違った風味を
楽しめ、ワインのお伴としてなかなか良き存在。そんなしめサバが
巷ではまた違った食べ方で人気急上昇中なのだそうだ。
それは、炙りしめサバ。注意してみると回転寿司でも提供している
店がある。この存在、知ってはいたが、味わった事はなかった。
それが偶然、行きつけの店で味わうチャンスに出くわした。
いわゆる光りもののサバ。多くの人が光りものにはワインが合わない
と思っている様だが、決してそんな事はない。イワシ、サンマ、アジ、
サバなどなど。これらは脂の乗りが良く、味わい深く、噛みしめる程に
その風味が広がる。そして、これらの魚の持つ脂肪分の旨味がある
種類のワインと実に良くマリアージュする。
魚や動物肉の脂肪分は赤ワインの渋味成分(タンニン)と合体すると
脂肪分の旨味が一層増し、一方でタンニンは角が取れ、しなやかな
口当たりと甘味ある旨味の広がりへと変化する。
脂の乗った光りものの刺身や焼きものは特に赤ワインとの相性に
優れている。口中で両者の旨味が渾然一体となり、語り尽くせない
その素晴らしさに大満足する事、間違いなし。
但し、赤ワインなら何でも良い訳ではありません。まず、濃過ぎない
事。渋味はあってOKです。そして、フルーティーさが豊かでない事。
脂肪分を持つ魚肉(血合いっぽさ)に通じる香りを感じるワインで
ある事。これらをクリアした赤ワインとなら、一緒に味わい楽しめる
はず。新鮮な、状態の良い光りものの魚が手に入ったら、刺身、
カルパッチョ、酢しめにしてそんな赤ワインと一緒にお楽しみ下さい。
炙りしめサバにお勧めの1本はこれだっ!!
Portillo 2010 Valle de Uco Pinot Noir
ポルティージョ2010ヴァジェ・デ・ウコ、ピノ・ノワ<アルゼンチン>
相性の良い料理:脂肪分を含んだ旨味のある料理。
チーズなら・・・パルミジャーノ。チェダー。
飲み頃温度:16~18度。
<まろやかなミディアムボディー>
店頭販売価格 1,050円