2012年7月25日水曜日
もうすぐ土用の丑の日
7月27日(金)は土用の丑の日。日本人の大好きな鰻の蒲焼を味わう日。
皆様は何を飲みながら、味わっていますか?ビール?日本酒?焼酎?
今年はワインと一緒に鰻の蒲焼を味わってみませんか?
ワインと一緒に?合うの?何て、質問が返って来そうですが、フランスで
だって、イタリアでだって、湖の近くにあるワイン産地では、鰻の料理と
一緒にワインを楽しんでいるのです。ワインの本場の人達だって、その
マリアージュを楽しんでいるのだから、鰻の蒲焼と一緒にだって、ワイン
を楽しめない筈がありません。
実際、ワインと鰻の蒲焼は非常に良くマリアージュし、その食べ方で様々
なワインの合わせ方が出来ます。鰻の脂肪分豊かな旨味、醤油ベース
の深みある、複雑な香味のタレ、これらが醸し出す風味はコクのある、
味わい深い赤ワインにピッタリ。
赤ワインの渋味(タンニン)は脂肪分との相性が抜群。更に、熟成した
醤油の風味も、果実味控えめな赤ワインと非常に素晴らしいハーモニー
を奏でます。
それではどんな赤ワインと合わせ味わったら良いのでしょうか。まず、
上の画像の様な山椒なしで食べるのなら、果実味控えめで、複雑な
香味を持つ赤ワインがベスト・チョイス。
Sangiovese/サンジョヴェーゼ、Tempranillo/テンプラニージョ、Merlot/
メルロなどから造られ、動物や魚の赤身や大地の香りを連想出来る
ワインがお勧め。サンジョヴェーゼならイタリアのChianti Classico/
キアンティ・クラッシコ、テンプラニージョならスペインのRioja Crianza/
リオハ・クリアンサやRioja Reserva/リオハ・レセルヴァ、メルロなら
フランスのSt Emilion/サンテミリオンやPomerol/ポムロル、もちろん、
カリフォルニアやチリ、オーストラリアのメルロでもOK。
但し、これらの赤ワインと一緒に鰻の蒲焼を楽しむのなら、山椒は
かけない方が、より良くワインとのマリアージュを楽しめます。
では、こちらの画像の様に山椒を振りかけ、鰻の蒲焼を楽しみたいの
なら、合わせる赤ワインは別のタイプの方が、より良くそのマリアージュ
を堪能出来ます。
ポイントは山椒。これは言ってみれば、日本のハーブ。その風味の芳醇
さに赤ワインを寄り添わせたい訳。だから、赤ワイン自体にハーブ様の
香りがある必要があるのです。
例えば、有名な品種のCabernet Sauvignon/カベルネ・ソーヴィニョン。
この品種から造られる赤ワインには深い緑色の植物を思わせる香りが
必ず備わっています。この香りは時に、心地良さを逸脱してしまう事が
ありますが、同系の香りを持つ料理と一緒になると、お互いの香りが同化
し、実に心地良いハーブ系の口中香を楽しめます。
また、地中海沿岸で多いタイプのGrenache/グルナッシュと言う品種も
使って造られた赤ワインには、やはり、心地良いハーブの香り(現地に
生えている低木、ガリーグの香り)があり、山椒の香りに間違いなく同化
します。
日本の食卓には様々な魚料理が登りますが、恐らく、そんな中でも鰻の
蒲焼は赤ワインと最も良くマリアージュする料理のひとつです。もし、可能
ならば山椒なしの時に合わせられる赤ワインと山椒をかけた方がより良く
合う赤ワインの2本を用意し、その食べ方の違いによるその素晴らしい
ハーモニーをそれぞれ実感して下さい。
馴染みのある食べ物なのに、今までワインと一緒に味わおうとすら思わな
かった料理が、実はワインと筆舌に尽くし難いほどのマリアージュを見せる
事を知るチャンスです。土用の丑の日は明後日です。是非、挑戦してみて
下さい。
鰻の蒲焼と一緒に楽しめる赤ワイン、1,155円から用意しています。