2012年6月17日日曜日
白ワイン編
白ワインと言っても、その色合いにはヴァリエーションがある。それは、
醸造過程の違い、熟成過程の違い、熟成期間の違いなど様々な要因
による。
白ワインの出来上がる過程を大まかに分けると以下の様に3つになる。
Ⅰ)ステンレス製のタンクにて発酵→ステンレス製のタンクにて熟成
Ⅱ)ステンレス製のタンクにて発酵→木樽にて熟成
Ⅲ)木樽にて発酵→木樽にて熟成
この過程の違いが画像の様な色合いの違いになる。
Ⅰの過程からは画像の1や2の様なワインが生まれ、Ⅱの過程からは
3の様なワインが、Ⅲの過程からは4の様なワインが生まれる。この
色合いの違いは香りの違い、味わいの違いとなり、ワインのタイプの
違いを創る。
1のワインの様にスカイブルーを帯びている色合いのワインは、ライム
を思わせる香りがあり、リンゴ酸とミネラルを基調とし、清涼感ある香味
を持っている。
2のワインの様に緑色を帯びている黄色い色合いのワインは、レモン
を思わせる香り、バジルや若葉を思わせる香りがあり、1のワイン同様、
リンゴ酸とミネラルの広がりに爽快さを感じる香味を持っている。
3のワイン様にスカイブルーも緑色も感じない色合いのワインは、柑橘
果実やハーブスパイスの爽やかな香味はなく、黄リンゴや洋梨、かりん
などの果実が熟し、蜜を感じる様な香りがあり、木樽熟成から由来する
オイリーな口当たりある香味を持っている。
4のワイン様に茶色を感じる色調のワインは、ナッツ、トースト、カフェ・
オ・レなどを思わせる香ばしい香りがあり、味わいは溶かしバターや
クリームを思わせる芳醇な旨味に満ちている。
これらの香味の違いが料理との接点の違いになる。色と色を同系にし、
合わせるとワインと料理がマリアージュする訳だが、そこから更により
良くマリアージュさせるには、それぞれのワインの個性を尊重し、料理
に合わせてあげると良い。
1や2のワインの様に柑橘果実の爽やかさがあり、ライトな酒質ならば、
淡い味わいの料理にライム、レモン、柚子をかけてあげたり、ポン酢を
つけてから食べる。
3のワインの様にオイリーな酒質ならば、クリーム煮やスパゲッティ・
カルボナーラの様なクリーミーな料理を。
4のワインの様により芳醇で香ばしさを感じる酒質なら、クリーミーな
料理でも、グラタンの様に料理に焦げ目が入っている方が良い。
こんな合わせ方を日常の食卓で出来ると、日々の食生活が一層、
華やかになり、生きる為に食べるのではなく、食べる為に生きる事
が楽しくなります。
これらの合わせ方をヒントに食生活を充実させて下さい。