2012年4月28日土曜日
劇的な変化を遂げるイタリア白ワイン
イタリアも含めラテン系の国の白ワインはかつて、とても飲めるものでは
なかった。酸化し、色は茶色を帯びた黄色、フルーティーさやフローラル
さはもちろんなく、飲めば酸味の欠如から、口当たりは平板。もう25年も
前の話。
それが今では...。ブドウ栽培と醸造熟成の進化により、その酒質は当時
からは想像も出来ないほど見違えるレヴェルになっている。ワインの命
である酸味を基調とし、ミネラル感を明確に感じ、品種由来の果実味も
備わっている。色調も酸化熟成による茶系のトーンはなく、綺麗に清澄
している。
当時、日本では恐らく楽しむ事が出来なかったであろう画像のワイン達。
イタリア中南部、ナポリ近郊で誕生する2種類の白ワイン。これら2種類
のワインは2010年にイタリアのワイン法で最高ランクに位置するDOCG
(統制保障原産地呼称ワイン)に認定されている。近年の劇的変化の
結果がもたらしたのだろう。
これら2種類のワインは現地では甲殻類の料理と一緒に楽しまれる事が
多い。でも、私だったらもっと身近な食べ物と一緒に合わせ楽しみたい。
それはフィッシュ&チップス。タラの味わい深さ、ジャガイモの大地を感じる
味わいは甲殻類にも決して劣らない香味。これをワインによってはレモンを
搾りかけず、また、ワインによってはレモンを搾りかけ、と言う具合に分け、
一緒に楽しみます。そして、揚げるのにオリーヴオイルを使えば、ワインに
より一層、近づくはず。
Greco/グレコ品種から造られ、柑橘果実の爽やかさを感じるGreco di Tufo/
グレコ・ディ・トゥフォにはレモン果汁を振りかけたフィッシュ&チップスを。
Fiano/フィアノ品種から造られ、苦味のアクセントがあり、ミネラル豊富で
コクのある味わいのFiano di Avellino/フィナノ・ディ・アヴェッリノにはレモン
なしでお楽しみ下さい。
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Mastroberardino 2010 Greco di Tufo
マストロベラルディノ2010グレコ・ディ・トゥフォ
相性の良い料理:柑橘類の酸味や青みの薬味、ハーブが良く合う淡白な
味わいの料理。
チーズなら・・・シェーヴル(山羊乳)タイプ。
飲み頃温度:6~8度。
<軽く、爽やかな辛口>
2,625円
Mastroberardino 2010 Fiano di Avellino
マストロベラルディノ2010フィアノ・ディ・アヴェッリノ
相性の良い料理:わずかな脂肪分を含む素材、バター、オリーヴオイルを
使用した料理。
チーズなら・・・ゴーダ。
飲み頃温度:10~12度。
<コクのある辛口>
2,625円