2011年12月28日水曜日

雪の様な


世界には様々なビールがあります。シッカリ冷して飲むビール、冷やさず
重厚さを楽しむビール、温めて飲むビール、長期熟成の後に上澄みだけ
を飲むビールなどなど。
ビールは本来、麦芽、ホップ、水だけで造るもの。日本で主流のアメリカン
タイプの様に米、コーン、スターチなど副原料を使い、ニュートラルな香味
に仕上げ、ガッチリ冷して飲むビールに慣れている人にとって、伝統的な
ビールは香味が豊か過ぎて違和感を感じるそうです。エビスビールよりも
香味が豊かです。
ドイツやベルギーには見た目、白っぽく白濁して見えるビールがあります。
原料に麦は麦でも小麦を主体に造られていて、クローバーの花の様な
香り、バナナの様なフルーティーさがあり、絹の如くしなやかな口当たり
をしています。なかなか個性的ですが、慣れると病みつきになるビール
なのです。
そのビールの名はドイツではWeizen/ヴァイツェン。当店では秋と冬の
2回のみ限定醸造されたヴァイツェンを少量販売しています。今、店に
あるのは冬季限定醸造で通常より小麦の比率が高く造られたタイプ。
その為、花や果実の香りがより華やかで、味わいはなめらか、深みが
あります。


ヴァイツェンのグラスへの注ぎ方にはコツがあります。絶対に泡立てて
注いではいけません。グラスを傾け、内側の縁をビールが流れる様に
静かに注ぎます。瓶内のビールが残り少なくなったら、画像の様に両手
で瓶を挟み、キリで穴をあけるかの如く、瓶を回転させます。
そんな事を何故、するのか?それはこのビール、瓶内発酵をして造る
ので瓶底に酵母が沈んでいます。その部分には豊かな香りと味わいが
詰まっていて、そのオリを澄んでいるビールに混ぜ込み、旨味をビール
に戻す訳。その白濁したビールをグラスに再び静かに注ぐと澄んでいた
ビールが上部から雪が降っているかの様に下部に向かって白濁して
行きます。


こんな感じです。ビール全体が白濁したら、あとは飲むだけ。これが
ビール?かと思えるほど異次元の香味を楽しめます。香味のリッチ
なヴァイツェンは今だけ、冬期限定品です。未体験ゾーンへ突入
したい方、今すぐ、当店へGo!!
*Erdinger Scgneeweisse
*エルディンガー・シュネーヴァイス
飲み頃温度:8~10度。
500ml 840円