2011年10月28日金曜日
微妙な差
2種類の白ワインをブラインドで比較した。同じ造り手、同じ収穫年、同じ品種
同じ村で原産地違いのワインだ。画像のワインがそれら。ほぼ同じ様な外観。
実際に見た限りでは右のワインの方がやや茶色系の色調を感じる。
そして香り。予想通り、右の方のワインに木系のヒントが強くある。味わいも
芳醇。ここで、左のワインよりも右のワインの方がリッチな造り方としたと判る。
だから、今回の前提条件下では右のワインの方が高価なのかなと推測した。
結果はその通りだったのだが、常にこの考え方で正解を導き出せるとは限ら
ない所がワインの奥深さ。
価格からの視点でワインをとらえると、通常、収穫量を減らし、ブドウの品質を
向上させ、かつ、出来上がったワインをその品格に応じセレクトし、残ったのが
価格の高いワイン。この様に考えられる。そうなると、ワインに優美さ、上品さ
が備わっていて、その洗練された香味ゆえ、比較して価格の低いワインの方
が主張がハッキリとしていて、力強く、判りやすい酒質の事がしばしばある。
その時に実際には価格が安いが、安いにも関わらず高く感じてしまう。2種類
の内の片方を選べば良いのだから簡単さ。そう行かない所が本当にワインの
奥深さなのだ。
昨夜の2種類の白ワインは画像のワイン達。A.C.Bourgogne/原産地呼称
ブルゴーニュとA.C.Puligny Monrachet/原産地呼称ピュリニ・モンラッシェ。
この様な微妙な違いをテイスティングで推測するチャンスを与えてくれる
複数のワインが手に入ったら、是非、ブラインドで、ゲーム感覚でその違い、
自分で決めたテーマを探り当ててみては如何でしょうか?
コルクを抜いて、ただ飲むだけより遥かにそのワイン達に接する事が出来
ます。
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Domaine Jean Pascal et Fils 2009 Puligny Montrachet
ドメーヌ・ジャン・パスカル・エ・フィス2009ピュリニ・モンラッシェ
相性の良い料理:クリームを使用した料理。
脂肪分を含んだ料理。
チーズなら・・・カマンベール・ド・ノルマンディー。
飲み頃温度:15度程度。
<コクのある、ふくよかな辛口>
6,300円