2011年10月16日日曜日
たこ焼きにだってワイン
ワインに合わせ何か食べようと考えると、直ぐにフォークとナイフを使う料理
でなければと考えがちの方も多いと思う。しかし、洋風の食べ物でなければ
ワインを一緒に楽しめないのだろうか?
そんな事は120%ない。ワインには白、ロゼ、赤があり、原料ブドウ、醸造・
熟成方法、産地、造り手により多様な酒質がある。だから漬物に合うワイン、
刺身に合うワイン、鍋料理に合うワイン、カレーに合うワインなど、様々な
料理と一緒にワインを楽しむ事が可能なのです。
粉パーソンの私にとって、たこ焼きに合わせ、ワインを楽しむのは至福の
ひととき。大阪に行くと、朝食以外はすべてたこ焼き。特にお気に入りなの
は「会津屋」の出汁風味の上品さを楽しめるたこ焼き。画像のたこ焼きが
それ。ソースをかけないで楽しむ。
この会津屋のたこ焼きは粉の風味と出汁の風味の繊細さ、タコのタウリン
の旨味のハーモニーが優美に広がる。それに合わせワインもフルーツの
ピュアさが核となる軽めの酒質で、少しばかりの甘味を残した白ワイン、
もしくは限りなく白ワインに近い味わいのロゼワインがとても良く合う。
今回の滞在で最も素晴らしいマリアージュだったのは、イタリア北部の
スパークリングワイン、Prosecco Extra Dry/プロセッコ・エクストラ・ドライ。
EU圏のスパークリングワインは、辛い方からBrut Nature/ブリュット・
ナチューレ(ワイン中の残糖3g未満)、Extra Brut/エクストラ・ブリュット
(6g以下)、Brut/ブリュット(12g以下)、Extra Dry/エクストラ・ドライ(12~
17g)となっていて、ドライと表記があっても、辛口の中では辛くない方で
ある事が判る。
原料ブドウ果汁が含有していた糖分が発酵によって、アルコールに変化
しなかったのがこの残糖分。それゆえ、エクストラ・ドライはブリュットなど
よりもアルコールが低めの事が多い。
アルコールの高さは力強さを、アルコールの低さは上品さや繊細さを
飲み手に感じさせる。だから、会津屋の淡い味わいのたこ焼きには、
その様な優美な酒質のワインが合うのだ。
皆様も大阪へ行った際には、是非、たこ焼きとワインのマリアージュを
お楽しみ下さい。因みに、会津屋はJR大阪駅隣、梅三小路街にあり
ます。
下の画像の様なたこ焼きなら、白ではなく、コクのある辛口ロゼワイン
か、ライトボディーやミディアムボディーの赤ワインと一緒に楽しんで
下さい。ソースのシッカリ主張する味わいにはワインの渋味成分が合い
ます。