2011年9月9日金曜日

CAでなく、WAです。


ワインは農作物。ブドウは自然の恵み。自然の恵みをタップリと
受けたブドウに人間が少しの手助けをし、生まれたアルコール
飲料がワイン。良質なワインは、画像の様な美しい自然の中で
育まれたブドウの持ち味がそのまま移行した飲み物。原料と
なったブドウの持っている力、それ以下にもならないし、それ
以上にもならない。
アメリカのワインと言えば、誰もがカリフォルニア産と答える。
そんな中、人とは違う方向性を打ち出したく、2002年に初めて
ニュー・ヨーク州のロング・アイランドを訪れた。この地はフランス
の銘醸地、ボルドーに気候風土の似た、手つかずの自然の残る
地域。実はこの地にカリフォルニア・ワインを凌ぐワインが多数
ある。しかも、価格はカリフォルニア・ワインよりずっと安く、中
には桁がひとつ違っても同じレヴェルの品質を備えたワインすら
ある。
以来、毎年、ロング・アイランドを訪問し、様々なワイナリーを
巡った。残念ながら、ニュー・ヨーク州法の制約があり、それら
素晴らしい品質のロング・アイランド・ワインは極めて少数の
ワインのみが日本にやって来ているだけ。本当に日本の皆様
に紹介したいワインがあるのに。
そして、昨年、極めてお手頃価格にも関わらず、果実のピュア
さ、木樽使いの上品さ、香味の美しさを備えたワインに出会った。
そのワインはワシントン州産。近年、合衆国の中で最もホットな
ワイン産地だ。ボルドー系品種、ローヌ系品種、イタリア系品種
など、それぞれの地区の微気候に合わせ、ブドウが栽培されて
いる。



現在、ワシントン州ワインの取り扱いは、1ワイナリーの3商品。
Cabernet Sauvignon/カベルネ・ソーヴィニョン、Merlot/メルロ、
Sangiovese/サンジョヴェーゼ。いずれもカリフォルニア・ワイン
の様に凝縮し過ぎていなく、優美な酒質を楽しめ、醤油を使った
家庭料理に十分マリアージュする。
昨夜のワイン会でテイスティングしたワインは画像のカベルネ・
ソーヴィニョンだったが、良質に熟したブドウから造られた時に
現れるカシス・リキュールの華やかな香り、シルキーな渋味、
果実味と渋味の融合から生まれる旨味、余韻に残るカベルネ・
ソーヴィニョン固有の特徴のシダや杉の葉を思わせる香りの
アクセント。何も不足せず、何も突出せず、いわゆるBeautiful
(見事)なワインだった。 
当店では、産地や造り手、品種ありきのワイン選択をせず、
まず、テイスティング、品質と価格設定に良さを見出せばそれが
どこの産地であっても、誰が造っていても一切関係ない。ワイン、
ボトルの中の真実が重要。そんなチョイスが当店のポリシー
です。
現在取り扱いのワシントン州ワイン3種類。造り手はDuck Pond/
ダック・ポンド。
Cabernet Sauvignon 2010 まろやかなフルボディー
Merlot 2009 まろやかなミディアムボディー
Sangiovese 2009 まろやかなミディアムボディー
いずれも1,890円ですが、しばらくの間、どの組み合わせでもOK、
2本まとめてお買い上げ頂くと、2本で3,150円にて提供させて頂き
ます。
お会計の前に、「ブログ見ました」と申告して下さい。