2011年9月19日月曜日

決め付けていませんか?


画像の様な鮮魚の刺身の盛り合わせがあるとします。これを
つまみにするなら、あなたは何を一緒に飲みますか?
刺身なんだから、ワインなんか合わないよ。飲むならもちろん
日本酒さ。と勝手に決め付けていませんか?
それではどの様に食べますか?刺身があると反応的に醤油
を付けて食べていませんか?何の疑問もなく。だって、普通、
醤油を付けて食べるだろ!と主張しますか?
食べ物も食べ方を変えると、同じ食べ物でも全く違う様に感じ、
新たな楽しみが増えます。合うか合わないか決め付けないで
実際に試してみると、意外な組み合わせの良さに気付きます。
ワインと料理を相性良く組み合わせるには、調味料、味付け、
出来上がった料理の色とワインの色がポイント。このブログ
でも何度も書きましたが、料理の色が白、黄、緑系色ならば、
ワインは白ワインが合います。料理の色が赤、濃い茶、黒系
色ならば、ワインは赤ワインが合います。料理の色がピンク、
きつね色系統ならばロゼワインが合います。
醤油と赤ワインは同系色だから、その組み合わせは良く感じる
に違いない。そう考えられます。だたし、醤油は熟成し、旨味
成分を含んだ調味料で香味に複雑さがあるので、赤ワイン
でも果実味が詰まったフルーティーで濃厚な酒質のタイプは
避けた方が無難。だから刺身の盛り合わせを醤油と付けて
食べるのなら、重くてもミディアムボディーまでのフルーティー
でない赤ワインを合わせたい。そしてその組み合わせには
全く違和感なく、楽しめる。
ただ、今日、お勧めしたいのは、海の幸に塩で味を添え、素材
の本来の味わいを楽しみつつ、ワインも楽しんでしまう事。
醤油の味は強過ぎて、刺身に付け過ぎると、何を食べている
のか判らなくなる。もちろん、塩だって付け過ぎれば、辛くて
何を食べているのか判らない。が、ここでちょっと考えてみよう。
醤油は大地の恵み大豆から造られる。塩は海、水の恵みだ。
魚も水の恵み。出所が同じ恵みだから、波長が合う、実際、
刺身を塩で食べると、その魚自体の旨味がより一層、口中に
広がり、それぞれの魚の香味の違いさえも十分に楽しむ事が
出来る。
大豆アレルギーで醤油を使わなくなって、10年近い。その頃
から刺身を食べるときはいつでも海水塩で味を添えている。
そのおかげでそれぞれの魚の味わいの違い、個性が自分の
味覚に染み込み、ワインテイスティングをしているかの様に
味わい尽くせるようになった。
是非、刺身を海水塩で食べてみて下さい。そして、木樽熟成
していない、ミネラル感豊富な辛口白ワインやスパークリング
ワイン白を一緒に味わってみて下さい。今まで知りえなかった
グルメな世界に出会えます。そのハーモニーの素晴らしさ、
マリアージュを実感出来ます。
刺身、海水塩、クリスピーな辛口白ワイン、このタッグは最強
です。