2011年2月26日土曜日

どの様に例えようか

2010年12月12日のテイスティングコメント。
香り:モカ。皮革。シナモン。チェリー。プラム。ポッシェした
動物赤身肉。スワリングすると→アーモンド。ロースティーさ。
味わい:ハーベイシャスさとロースティーさの強いファースト
アタック。アルコール分は12,5%程。酸度中。タンニン分中。
若さ故の硬さあり。口中のロースティーさは樽由来よりも、
むしろ原料ブドウ由来に感じる。チェリー、プラムのヒントと
共にローストしたコーヒー豆、そして、焼け焦げのニュアンス
も残す。
余韻:長さは中。チェリー、プラム様の果実味とハーブスパイス
のヒントにロースティーさ。5秒程の持続。熟成によるハーモニー
が出るか?
コメントから思われる品種はCabernet Sauvignon主体で
ワインはA.C.Bordeaux(R)と言った所か。しかし、実際は
Fer Servadou/フェル・セルヴァドーで、ワインはGaillac(R)/
ガイヤック赤。Fer ServadouはガイヤックではBrocol/ブロコル
と呼ばれ、品種由来の個性は、スミレのフローラルさ、インキー
さ、口当たりはシルキーで、果実味とタンニンは優美に調和
する味わいを見せる事が多い。
このワインは輸入直後に仕入れ、テイスティングしたから、この
様なコメントになっている可能性が高い。いわゆるボトルシック
と言う現象。
人は乗り物に揺られ長旅をすると重度の疲労感を覚える。また、
寝起きの時は思考がスッキリしなく、身体の動きが良くない。
疲労回復に努めたり、寝ぼけた脳を活性化させないと、通常の
能力を発揮出来ない。恐らく、ワインも欧州から1カ月近く、船
に揺られ、ようやく来日し、忙しく各小売店にやって来る。休息
が必要なのだ。
その同じGaillacを昨夜、テイスティングした。品種由来の個性を
明確に感じた。本来の姿に戻ったのだ。そして、販売開始の時
を迎えた。不思議だが、この様な現象に時々遭遇する。
動いたら、休息する。動かしたら、休ませてあげる。こんな簡単
な事が極めて重要なワイン達だ。