2010年12月28日火曜日

奇跡

ワインの生命力には驚いた。
今、店の大掃除中なのだが、一昨日、陳列棚の一番下
の使用していないスペースから写真のワインが出て来た。
Domaine Jean Collet 1992 Chablis
ドメーヌ・ジャン・コレ1992シャブリ
液漏れがあり、ワインの清澄度には問題ないものの、
液面はキャップ・シュールの下、約2㎝程。ダメ元で抜栓
してみた。コルク臭はなし。すぐさま瓶口から蜂蜜の様な
華やかな香りが立ち上がる。飲めそうだ。テイスティング
しようと思い、グラスに少しばかり注いでみる。外観は
全く問題なし。清澄度は高く、輝き大。黄金色が入り始め、
熟成を十分に経た印象。香りはホワイトチョコ。デリシャス
リンゴ。白い花の蜂蜜。マッシュルーム。妖艶。味わいは
丸くなった酸味を基調に、果蜜のある果実のフルーツ感、
木樽由来のオイリーさにホワイトチョコを思わせる豊潤さ。
甘味、酸味、苦味のハーモニーにミネラル感が伴う余韻。
完璧な熟成のシャルドネだった。
夏場は店内の空調を切らずに、店内まるごとセラー化と
なっているけれど、17年もの間、陳列棚下部にあったとは
考えられないコンディション。しかし、手前味噌になるけれ
ど、店内がワインにとって居心地の良い環境に保たれて
いるとも言える。
「適温管理のワインと地酒」
当店のお客様への約束事。有言実行出来ていた事に誇り
を持ちたいと思った。