2010年12月4日土曜日

ワインのサイクル

おとといはワイン会。いつもの事だが、車を会場の駐車場に置いて
歩いて家まで帰る。そして、翌朝、歩いて取りに行く。
その時、通りかかった公園でこんな風景に出合った。
雨上がり、赤い落葉が絨毯の様に大地を覆っている。雨に洗われて
いるので、より色鮮やか。美しい。

植物もワインも同じ。

出来たてのワインは、花や果実のフレッシュな香りに満ち、華やか。
それが熟成してくると、フレッシュさが落ち着いて来て、蜜を思わせる
香りが出て来る。更に熟成が進むと、ドライフルーツやドライフラワー
の香りも現れ、やがて、茸や森の下草、土ぽさが支配的になる。
まるで、芽が出て、花が咲き、実がなって、熟し、実が落下し、土に
帰るかの様に。

飲み頃はいつか?その答えは難しい。なぜなら、好みの問題でも
あるから。フレッシュな味わいを好む人、調和が出て、しなやかな
酒質を好む人、枯れた香味を好む人。それぞれの瞬間に良さが
ある。
ワインはそれぞれの瞬間、瞬間にそれぞれの輝きをみせる飲物。