2025年6月13日金曜日

異色の白ワイン

フランスの白ワインで最も有名なのはと聞かれれば、多くの人
がシャブリと答えるでしょう。シャブリはブルゴーニュ地方の
北端、シャブリと言う村を中心とし、その周辺のエリアで栽培
されたシャルドネと言うブドウで造られた辛口の白ワインです。
ブルゴーニュ地方には様々な白ワインがありますが、ワイン法
でシャルドネで造る、あるいはシャルドネを主体に造ると定め
られています。
アリゴテと言う品種で造る白ワインもありますが、アリゴテは
元々、ブルゴーニュ地方の品種ですし、今日のテーマの異色と
言う程ではありませんのでこれ以上の言及はしません。





シャブリ村とほぼ同じ緯度で、シャブリの原産地の直ぐ西方に
オーセールと言う市があります。このオーセールはシャブリ村
が属するヨンヌ県の県都で中世の街並みが残り、ブルゴーニュ
ワインの重要な拠点でもあります。
オーセールとシャブリ地区の間にサン・ブリ・ル・ヴィヌーと
言う村があり、ここは異色の白ワインの産地として名を馳せて
います。
その地で誕生するのはサン・ブリ/Saint-Brisと言う名のワイン
で、辛口の非発泡の白です。サン・ブリはブルゴーニュ地方の
白ワインですから他の白ワイン同様、シャルドネで造ってある
と思うでしょうが、このサン・ブリは例外で、異色の白ワイン
と言われる所以はそこにあります。
ブルゴーニュ地方にオリジンのあるブドウはシャルドネを始め、
アリゴテ、ピノ種などがあります。ブルゴーニュ産のワインは
必ずそれらから誕生します。既に言及した様に白ワインならば
シャルドネでと言った具合に。
ところがサン・ブリはブルゴーニュ地方にオリジンのない品種
で造るブルゴーニュ地方唯一のワインなのです。ブルゴーニュ
と並ぶフランス産ワインの2大産地であるボルドーにオリジン
があるとされているソーヴィニョン/Sauvignon種で造ります。
ソーヴィニョン・ブラン/Sauvignon Blanc、その突然変異種で
あるソーヴィニョン・グリ/Sauvignon Grisです。
そのサン・ブリですが、ボルドーのソーヴィニョン種のワイン
と比べるとスリムなボディーで瑞々しい口当たりとなる傾向が
あり、ソーヴィニョン種のもう一つの産地であるロワール地方
のワインと比べるとハーブのヒントが控えめで白い果肉の果実
を思わせるフレーヴァーをより感じる傾向があると言えます。
これは原料ブドウの育まれた環境に大きく影響を受けた結果の
地味で、ワインの世界ではテロワールと認識します。
強いて言うならサン・ブリはソーヴィニョン種のワインですが
オーク樽フレーヴァーのないシャブリにとても近い酒質をした
ワインで、これもシャブリ地区と隣接するサン・ブリの原産地
が類似するテロワールをしているからと言えるでしょう。
シャブリよりもメントールぽさがあり、ホワイト・アスパラを
食べながら飲むのならシャブリ、グリーン・アスパラに合わせ
楽しむのならサン・ブリと言った感じの違いはありますが。
程良く冷やし、緑色のアクセントを添えた料理と一緒に味わい
たいブルゴーニュ地方の異色の白ワイン、サン・ブリを是非、
堪能して下さい。




*Grand Roche 2023 Saint-Bris
 グラン・ロシュ、サン・ブリ

相性の良い料理:わずかな脂肪分を含む素材、オリーヴオイル
        やバターを使用した料理。チーズならゴーダ。
飲み頃温度:11~14度。
<引き締まったシャープさのある辛口>
3,***円





ソーヴィニョン種ならではの心地良い苦味のアクセント、地味
である豊かなミネラリーさが創る味わいの太さに清々しい青み
のニュアンス(メントールぽさ)が加わり、爽やかなシャープ
さが口中を満たします。
特にお勧めの相棒料理:スパゲッティ・アッレ・ヴォーンゴレ、
           刻んだイタリアン・パセリで爽やかさ
           を添えて。更に仕上げにエクストラ・
           ヴァージン・オリーヴ・オイルを全体
           程良くかけるとより調和します。




WINE HOUSE
開店時間:14時~19時
定休日:毎月7日、15日
支払方法:現金 or PayPay
    
*釣り銭不足を防ぐ為、5,000円以下の決済の際の
     10,000円札での支払いはご遠慮下さい。

入店時のルール:マスクの正しい着用、手の消毒
       
*店内の密回避、接客の際の動線確保の為、
        先客が店内にいる際は店外でお待ち下さい。
       *一度に入店できるのは3人までです。4人
        以上での入店はお断りします。
       *瓶の破損やその他の危険回避の為、子連れ
        で入店はできません。
2023年の元旦に発症した右顔面麻痺が未だに治癒しません。
不自由になって3年目になりました。時間の経過は早いです。
色々な治療をしましたが、もう治らないそうです。この麻痺
の為、右目が閉じず異物が混入し易い状態です。飛沫の侵入
で感染症を患う可能性があります。
またこの右顔面麻痺の影響で嚥下障害を起こしていて、感染
し、体調を崩すと誤嚥性肺炎による重篤な状態となる可能性
が大です。
ご存じの方が多いとは思いますが、当店では対面にて商品に
関する様々な説明をします。その際、飛沫をブロックする為
どなたにもマスクの着用をし、飛沫拡散を防止して頂く事に
していますので、宜しくお願い致します。