ワインはブドウで造る。恐らく誰もが知っている事でしょう。
それなのにワインの香りを嗅ぐとブドウ以外の果実の香り、
更には果実でないもの、例えば花、チョコレート、ナッツ、
バターやクリームなどを思わせる香りも感じます。ブドウの
他は原料になっていないのに。
ワインの香り、味わいは原料ブドウに由来するだけでなく、
発酵を司る酵母が創り出すもの、あるいは造りに使った木樽
に由来するものがあり、更には複数の香り、味わいが重合し、
結果、生れる香味もあります。
今日、紹介するのはシャルドネ/Chardonnayと言うブドウで
造った白ワインで、果実でないもの、特にホワイト・チョコ
を明確に連想させるフレーヴァーを備えています。
なぜその様なフレーヴァーを感じるのか。それはシャルドネ
と言うブドウで造ったからと言う理由よりも、この白ワイン
をどの様に造ったかに影響を受けていて、仮にシャルドネで
なくても、ホワイト・チョコレートを思わせるフレーヴァー
を備えている白ワインがあるからです。
ではどの様に白ワインを造ったならホワイト・チョコレート
様のフレーヴァーが宿るのか。いくつかの条件があります。
ワイン・メイキングにオーク樽を使っている事。ブドウから
もたらされたワインの中のリンゴ酸が乳酸菌の働きで乳酸に
変化する反応、マロラクティック・ファーメンテーションと
言いますが、を経ている事。ワインに含有されている酸味の
質がリンゴ酸でなく乳酸が主体になっている事。が挙げられ
ます。
オーク材(ナラの木)にはヴァニリン(ヴァニラを思わせる
成分)、ラクトン(ココナッツを思わせる成分)、タンニン
(苦味渋味の成分)が含まれています。それらがワインへと
移行します。
マロラクティック・ファーメンテーションでリンゴ酸が乳酸
へと変質する事で、爽快さが控えめとなり、柔和さ、粘性が
出て、ふくよかさを感じる様になります。イメージとしては
柑橘果実が牛乳やクリームに変身した。こんな感じです。
リンゴ酸が乳酸に変わる割合には差があります。ワイン中の
酸味の構図がリンゴ酸>乳酸なのか、リンゴ酸=乳酸なのか、
乳酸>リンゴ酸なのか。乳酸の比率が高くなる程、ワインに
ミルキーさを感じる様になります。
ヴァニラ、ココナッツ、ミルク、クリーム様のフレーヴァー
があり、ミルキーなふくよかさが備わる。その結果、ワイン
にホワイト・チョコレートを感じる。想像できると思います。
これがブドウが原料なのに、ホワイト・チョコレートの存在
がある秘密です。
ワインをグラスに注ぎ、香りを嗅ぎ、味わい、フレーヴァー
をチェックしてみて下さい。あなたは間違いなくホワイト・
チョコレートに出会うでしょう。ボトルの中の真実。五感で
接し、初めて判る事です。
ペドロンチェッリ2022シャルドネ
飲み頃温度:11~14度。それ以上でもOK。
<シットリとしたコクの深みに満ちたやや辛口>
3,***円
マカデミア・ナッツを連想します。ビスケットを連想します。
酸味は穏やかで、丸みとシットリ感があります。なめらかで
オイリーな口当たりがあります。余韻にミルキーさが明確に
残ります。
クッキーの台に生ホワイト・チョコレートがタップリ添えて
あるタルト。クラッシュしたカシュー・ナッツやマカデミア
・ナッツが入っているホワイト・チョコレート。を食べた時、
同じ様な感覚になります。
似た者同士は上手く行く。だから、そんなタルトやホワイト
・チョコレートがこの白ワインの相棒です。また、手っ取り
早くペアリングさせるのであれば、一本満足バーのシリアル
ホワイトが超お勧めです。両者のフレーヴァーのシンクロ度
は半端ありません。
WINE HOUSE
開店時間:14時~19時
定休日:毎月7日、15日
支払方法:現金 or PayPay
入店時のルール:マスクの正しい着用、手の消毒
不自由になって3年目になりました。時間の経過は早いです。
色々な治療をしましたが、もう治らないそうです。この麻痺
の為、右目が閉じず異物が混入し易い状態です。飛沫の侵入
で感染症を患う可能性があります。
またこの右顔面麻痺の影響で嚥下障害を起こしていて、感染
し、体調を崩すと誤嚥性肺炎による重篤な状態となる可能性
が大です。
ご存じの方が多いとは思いますが、当店では対面にて商品に
関する様々な説明をします。その際、飛沫をブロックする為
どなたにもマスクの着用をし、飛沫拡散を防止して頂く事に
していますので、宜しくお願い致します。