2023年6月5日月曜日

何も変えたくないから

ワインに料理を共演させる事でそのワインの素晴らしさを
感じる。そう言う楽しみ方もあります。一方でワインだけ
を味わい、そのワインの持つバランスの良さ、素晴らしさ
を感じる。そう言う楽しみ方もあります。
前者の楽しみ方は全てのワインで可能なのですが、後者の
楽しみ方は全てのワインで可能な訳ではありません。飲む
その瞬間に香り、味わい全てに高次元の調和、バランスの
良さがなければならないからです。いわゆる飲み頃もそれ
に該当します。
ワインを味わい、和みを感じる。美しさを感じる。身体に
染み入る様なしなやかさがある。そんな酒質のワインなら
ソロで楽しんでもOKなワインでしょう。
その様に楽しめるワインは白でも、ロゼでも、赤でもあり
ます。辛口でも、甘口でもあります。色、甘辛に関係なく
綿あめが口の中で静かに溶け消える様な感覚を味わった時
に感じるワインです。
今日はソロで楽しむのに最適な白ワインを紹介します。何
も突出せず、何も不足せず。口中から滑るように喉を通り、
身体に優しく染み入る様にその味わいを広げて行きます。
そのワインはインド産。比較的冷涼な環境を好むRiesling/
リースリングと言うブドウで造られました。インドは冷涼
じゃないでしょう。そんな声が聞こえて来そうです。確か
にそうですから。
リースリングの故郷、ドイツは欧州で比較的冷涼と言われ
ますが、実際に滞在しますと、北部にあるベルリンでさえ
昼間の気温は半端なく、事実、2006年のワールド・カップ
の時には熱中症になるかと思う程でした。
しかし、日中はかなり暑いものの、日没と共に急激に気温
が下がり、エアコンがフル稼働しているかの様な冷涼さを
感じる様になります。これが冷涼と言う意味です。
今日、紹介の白ワインはNashik/ナシクと言う産地で誕生
しますが、この地も昼間は猛暑、日没後は冷涼で、インド
国内で特にワイン用のブドウの栽培に適したエリアです。
ナシクが天に与えられたワインの為の大地と言われる所以
です。
ワインを語る際、産地で優劣を付ける人がいますが、それ
よりも誰がどの様なポリシーでどれだけの情熱、愛を注ぎ
造ったかの方が圧倒的に重要です。だって佐野でラーメン
を食べても、宇都宮で餃子を食べても、どこの店でも美味
とは限らないでしょう?誰が造ったのか。それが問題なの
です。
それでは天に与えられたワインの為のエリア、ナシク出身
のソロで楽しむべき白ワインを紹介します。

*Sula Vineyards 2022 Nashik Riesling
 スラ・ヴィンヤーズ2022ナシク、リースリング

飲み頃温度:7度。
<エレガントさ満載の酒質、わずかに甘口>
2,***円
初め白のイメージ(白桃、ラ・フランス)、次第に緑色の
イメージ(ミント、ライム)、そしてハニーでフローラル
な姿へ。香りの移り変わりはこんな感じです。
一点の曇りもなくクリーン。ピチピチと弾ける様な快活さ。
リフレッシングな爽快さ。味わえば、そんな感覚が広がり
ます。
フルーツのピュアさが核となり、優美で、和みがあり、何
も強過ぎず、何も不足せず。超高次元でバランスの取れた
香り、味わいを備えています。それ故、何かが加わる事で
そのバランスが崩れてしまう危険があります。だからソロ
で味わいたい、味わって欲しいワインなのです。
わずかに甘口と言っても、米やパンを食べている時に甘味
を感じる。その感覚の甘いニュアンスです。冷蔵庫温度で
ワインは7~10度程度。その温度帯でわずかに甘口。甘さ
が気になる様でしたら氷水で冷やしながら味わえば良く、
甘さを引き立てたいなら庫外へ出し温度を上げつつハニー
&フローラルさを強調すると良いでしょう。
インド初のインターナショナル・ワイナリーが造り上げた
インド初のリースリングの白ワインを是非、ソロで味わい、
その驚愕の品質に心を打たれて下さい。




WINE HOUSE
開店時間:14時~19時
定休日:毎月7日
支払方法:現金 or PayPay
入店時のルール:マスクの正しい着用、手の消毒

元旦の朝に発症した右顔面麻痺が未だに治癒しません。この
麻痺の為、右目が閉じず異物が混入し易い状態です。飛沫の
侵入により感染症を患う可能性があります。
ご存じの方が多いとは思いますが、当店では対面でワインに
関する様々な説明をします。その際、飛沫をブロックする為
どなたにもマスクの着用をし、飛沫飛散を防止して頂く事に
していますので、宜しくお願い致します。