2022年12月28日水曜日

2022年最終入荷 from 小布施

Xmasが終わり、2023年はもうすぐそこ。年末年始に華やぎ
を添えてくれるワインが小布施ワイナリーから届きました。
テイスティングしましたが、その凄さは今更言うまでもなく、
皆様に伝える事と言えば、それらのワインをどの様に楽しむ
と良いのかぐらいでしょう。



*Sogga Pere et Fils 2021 Clos de Cacteau Chardonnay
 ソッガ・ペール・エ・フィス
 2021クロ・ドゥ・カクトー、シャルドネ

飲み頃温度:11~14度。
<高級感に満ちたコクのある辛口>
テクニカル・データに拠りますと、ワインは新樽で発酵して
います。その方法で誕生した白ワインは多くの場合、溶かし
バター、カシューナッツ、ホワイトチョコレートなどを思い
描くフレーヴァーを備えています。
オーク樽でワイン造りをすると、樽材に含まれている成分が
ワインに移行し、ミルキーな口当たりになるのですが、それ
だけでは溶かしバターを思わせる様なフレーヴァー、トロリ
とした粘性ある口当たりのワインにはなりません。
そうなるにはオーク樽の中でワイン造りをしている時、含有
されている原料ブドウに由来するリンゴ酸を乳酸菌の働きで
乳酸に変える発酵、マロラクティック発酵(専門用語で大変
すみません。)を行う必要があります。
但し、マロラクティック発酵によってリンゴ酸を乳酸にどの
程度まで変えるのかで、酒質は大きく異なります。トロトロ
の口当たりで芳醇な酒質になるのか、コクを感じるものの、
シャープさがあり、引き締まった口当たりの酒質になるのか
と言った具合に大別できます。
前者はリンゴ酸をほぼ全て乳酸に変換させたワイン。後者は
乳酸に変化しなかったリンゴ酸が残留し、それが全体を引き
締め、シャープさがあるワイン。となります。
クロ・ドゥ・カクトー2021シャルドネは後者のタイプ。樽内
でのワイン造りに由来するフレーヴァーがピュアな果実味に
溶け込み、優雅に広がります。
同時に原料ブドウに由来するリンゴ酸、ミネラリーさが全体
をシャープに引き締め、それがフルーティーさ、ジューシー
さと共存しています。
ワインの中のオーク樽のヒントのナチュラルさ、果実味との
融合のバランスの良さには明確な品格が備わっていて、どこ
にでもある様な樽発酵のシャルドネの白ワインとは別次元の
ワインに仕上がっています。
シャルドネの本場、フランスのブルゴーニュ地方のワインで
あってもこのレヴェルのワインにそう簡単にはお目にかかれ
ません。
そんなアウトスタンディングな曽我さんのワインは2022年の
フィナーレを飾る、2023年の幕開けを飾るにベストなワイン
と言えるでしょう。
コラーゲンがタップリ、トロトロの粘性があるあの白濁した
スープで食すあの肉。そう、鶏の水炊き。この白ワインの為
にあるかの料理です。
でもこの白ワインとパーフェクトにマッチさせるなら、ひと
手間が必要。それさえすれば、「クロ・ドゥ・カクトー2021
シャルドネと鶏の水炊き」の筆舌に尽くし難いマリアージュ
が完成します。そのひと手間は、ワインをお買い求めの際に
お伝えします。



*Sogga Pere et Fils
 Pressurage des Grappes Entieres Rose Brut
 ソッガ・ペール・エ・フィス
 プレシュラージュ・デ・グラップザンティエール
 ロゼ・ブリュット

飲み頃温度:8~10度。
<エレガントな和みのある、やや辛口>
色が美しい。香りが美しい。味わいが美しい。真に「美」と
言う形容がピッタリのスパークリングワインです。瓶内にて
炭酸ガスを補足する発酵を行う伝統的製法で造られる発泡性
ワインでこれ程まで香りがチャーミングで美しいのは極めて
レアです。
では、どうしてそんなに美しく仕上がったのか。言うまでも
ありませんが、ワイン・メーカー曽我彰彦のセンス、ハート
でしょう。ワインには造り手の魂が反映しますから。
そしてもう一つの要因は、Pressurage des Grappes Entieres
です。これはブドウの実が付いたままの房を房ごと圧搾し、
果汁を絞り出す事を意味していて、この方法で果汁を取ると
房がクッションとなり、果皮や種からえぐみを出さず、良質
の果汁(ワインなった時にエレガントさを備える。)だけを
取り出す事ができます。
もちろん、強過ぎるプレスをすれば、房ごと圧搾(全房圧搾)
をしても、えぐみは抽出されますから、優しい圧搾(ソフト
プレス)が基本となります。
更に、前提としてエレガントなスパークリングワインに向く
優しい、上品な性質(成分)を備えた良質のブドウを栽培し、
収穫する事がマストです。
小布施ワイナリーではそんな当たり前の事を当然として行い
ブドウ栽培、ワイン造りを行っていますから、人の心を打つ
ワインが出来上がるのは必然なのです。
このチャーミングで、美しいロゼのスパークリングワインを
どの様に楽しみましょうか。このチャーミングさ、美しさは
消すと言う効果(寿司と寿司の間にガリを食べリセットする
様に)を任せてはワインの良さが活きません。
ここはワインと料理のマリアージュを考えるべきで、ワイン
のフレーヴァーを損なわないパーフェクトな相棒を探し出し、
デートさせてあげるのがベター、いや、ベストです。
では、このワインのベストの相棒は何か?先ずワインの特徴
をもう少し詳しくチェックしてみましょう。紫色の花、赤や
紫色の小粒の果実のリキュールをイメージさせる華やかで、
甘いニュアンスの香りが上品に立ち昇ります。口に含めば、
ジューシーでエレガント、角々しさの全くない優しさが口中
を満たします。ここまでが全体像です。
酸味、ミネラリーさ、タンニン(渋味成分)は控えめで、白
ワインに限りなく近いロゼです。
ジューシーで、チャーミング、ピュアな果実味の中に、甘味
酸味、苦味、渋味が美しく、バランスの良い調和を見せます。
ガス圧は優しく、口当たりはクリーミーで、微発泡の様相を
呈し、ピュアな果実味がもたらすほのかな甘みに和みを感じ、
優雅さが静かに余韻に残ります。
この様にどこまでも優しさのある酒質ですから、パートナー
にもその優しさ求めたい。自己主張の強くない料理で、素材
の持つ自然の甘味を感じる、こんな料理なら好相性でしょう。
素材の持つ自然の甘味を感じる。そんな食材と言えば、何?
白身魚の練り物、鶏もも肉、甘鯛や鱚、大根(時にそうでは
ない事もありますが)などでしょう。その様な食材を使い、
出汁の効いた淡い味わいの料理が、このプレシュラージュ・
デ・グラップザンティエールの相棒です。
そこでこのロゼのスパークリングワインに一押しの相棒は...
出汁の上品で穏やかな味わいが効いた塩辛くない淡い味わい
の「おでん」です。このタイプのおでんは、スパークリング
ワインでなくても、ほのかな甘みを感じる非発泡のロゼでも
素晴らしいマリアージュを奏でます。
練り物をメインに、餅入り巾着も入れて下さい。大根は厳選
し、苦味を感じるものは使わず、上品な出汁の味わいが十分
に備わった塩辛くない味わいに仕上げる。これでこのロゼ・
スパークリングワインと共演する舞台(食卓)の準備は完了
です。
あとはワインの味わいを損ねない様、七味唐辛子をかけたり、
からしを添えたりせず、おでんを食べ、ワインと合わせると
恐らくパーフェクトなマリアージュが完成します。とにかく
おでんの味は上品に。




29日(木)14時から販売開始致します。在庫のある限り、
本数制限なくお買い求め頂けます。
小布施ワイナリーの商品は、いつも通り、予約、取り置き
はできません。販売価格は店内でご確認下さい。

WINE HOUSE
開店時間:14時~19時
定休日:毎月7日(1月7日は休業しません。)
代金決済:現金 or PayPay
年末年始はいつも通り無休で商い致します。