2022年5月2日月曜日

ガパオが私を呼んでいる。

ワインは神秘的な飲み物です。相性の良い料理と結び付く事で
ワイン単体では感じられなかった内包されていた素晴らしさが
姿を現します。
Merlot / メルロと言うブドウで造られた赤ワインがあります。
メルロの赤ワインは多くの場合、バジル等のハーブを思わせる
フレーヴァーを感じないのですが、それはあくまでも一般論で
あって、もちろん感じるワインもあります。
中華人民共和国のNingxia / ニンシャ(寧夏回族自治区)から
やって来たXiyue Merlot / シーユエ・メルロ(喜悦・美樂)。
ニンシャは中国のワイン産地の中で最良と考えられ、特急畑が
あるとされるHelan-shan / フーラン・シャン(賀蘭山)の東
の斜面に拓かれた畑が原料ブドウ、メルロの出所地です。




その地は標高1,200mにあり、年間降水量200㎜、年間日射量
3,200時間、日夜の寒暖差が大きく、病害虫の発生がない為、
ナチュラルな栽培が可能になります。
ブドウを育む環境に恵まれ過ぎ、ブドウが意図する以上に過熟
してしまう事を避けなければならない程で、その為には収穫を
早める事になります。




メルロのワインなのにハーブのヒントを感じるのはそこに起因
し、ワインにブドウ由来のフレッシュさがもたらされています。
しかし、決して未熟なブドウで造った訳ではなく、事実、今日
紹介のその赤ワインはアルコール度数が14,5%あり、シッカリ
と熟し、糖度が上がったブドウでなければそうはなりません。
アルコールの豊かな厚みがあり、そこに十分なタンニン(渋味
成分)が溶け込んでいて、全体をフレッシュなハーブ思わせる
フレーヴァーが包み込んでいる。そんな赤ワインに仕上がって
います。




この様な特徴を持つ赤ワインにはどんな料理を合わせ楽しむと
良いのでしょうか。可能性は色々ありますが、やはりポイント
はバーブを思わせるフレーヴァーの存在です。ワインが持って
いるハーブのフレーヴァーと同様のフレーヴァーが料理にある
事。これがマリアージュを完成させる為の必須条件です。
ローリエの風味の効いたビーフ・シチュー、山椒を十分に振り
かけた鰻のかば焼き、青椒肉絲(チンジャオロースー)などが
その様な赤ワインと好相性です。


そして、最もお勧めしたいペアリングで、販売期間が終了して
しまう前に是非、お試し頂きたいのが「ガパオライス@Hotto
Motto」とです。
肉の脂肪分がタンニンと、ホーリーバジルとスパイスの刺激が
ワインのフレーヴァーと、アルコールのヴォリュームが油分と
辛さが織り成す味わいの豊かさとリンクし、ワインの姿(香味)
を激変させます。それがマリアージュ。
ガパオが私を呼んでいる。ほっともっとのガパオライスと喜悦
メルロが創り上げるパーフェクト・マリアージュを是非、堪能
して下さい。


*喜悦2015メルロ
飲み頃温度:15~18度。
<バジルのヒントあるミディアムボディー>
3,300円
ガパオライスに合わせ楽しむのなら、開栓初日か2日目がベスト
です。ビーフ・シチュー、チンジャオロースーなら開栓2日目か
3日目がベター。鰻のかば焼きなら開栓2日目がベターです。