2022年1月27日木曜日

これがテロワール、地味なのです。

イタリアワインを造り出すブドウは数千あると言われています。
そんな満天の星の如くあるブドウの中で最も知られている品種の
一つがSangiovese/サンジョヴェーゼです。
サンジョヴェーゼの故郷は中部にあるトスカーナ州(画像中の黒
の丸で囲んだ緑色のエリア)。この地ではChianti/キアンティ、
Brunello di Montalcino/ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ、
そしてVino Nobile di Montepulciano/ヴィーノ・ノビレ・ディ
・モンテプルチャーノと言ったイタリアを代表する赤ワイン達が
サンジョヴェーゼから誕生しています。
トスカーナ州のサンジョヴェーゼの赤ワインに共通する主な特徴
は、酸味を基調とし、血合いのヒントや鉄分ぽいドライな味わい
を感じる野趣さがあり、重厚さと深みが余韻にシッカリ残る。と
言った感じです。




一方で、他州のサンジョヴェーゼの赤ワインは、ハッキリとした
ピュアな果実味が先ず広がり、果実味とアルコール分が織り成す
柔和なハーモニーがタンニン(渋味成分)を優しく包み込む。と
言った感じになります。
その様な特徴を真に備えたサンジョヴェーゼの赤ワインが生ハム
で有名なエミーリア・ロマーニャ州からやって来ました。果実味
の美しさと鴨肉のローストを思わせる様な野趣な香味が同居して
います。スミレを思わせる華やかさと血合い、鉄分ぽさを感じる
味わいが共存しています。エレガントでとても味わい深い酒質の
赤ワインです。




その赤ワインは、「Romagna Sangiovese Superiore Riserva/
ロマーニャ・サンジョヴェーゼ・スペリオーレ・リゼルヴァ」。
エミーリア・ロマーニャ州を構成しているロマーニャ地方で栽培、
収穫されたサンジョヴェーゼと言うブドウを原料に造ってあり、
スペリオーレ規格(通常よりもアルコール度数が高い)、更には
リゼルヴァ規格(通常よりも熟成期間の長い)とワイン法で定め
られたワインです。
エミーリア・ロマーニャ州は、Bologna/ボローニャを州都とし、
イタリア北部に近い中部の東西に広がるエリアで、イタリア国内
で最も広い平野部があり、食通のイタリア人を魅了する美食の街
がアッピア街道沿いに連なっています。
素晴らしき食のある地には、素晴らしきワインあり。古からそう
言われていますから、実際、エミーリア・ロマーニャ州は珠玉の
ワインのオン・パレードで、しかも嬉しい事に、他州のワインに
比べ、それらのワイン達が比較的お手頃な価格でゲットできます。
今日紹介するロマーニャ・サンジョヴェーゼは州都、ボローニャ
の街の東側に広がるエリアが原産地で、現地では伝統的なミート
・ソースをかけた平麺のTagliatelle alla Bolognese/タリアテッレ
・アッラ・ボロニェーゼと共に楽しまれています。




*Petrignone 2018 Romagna Sangiovese Superiore Riserva
 ペトリニョーネ2018
 ロマーニャ・サンジョヴェーゼ・スペリオーレ・リゼルヴァ

相性の良い料理:脂肪分の多い、コッテリとしたコクのある料理。
        チーズならブリー、青カビタイプ。
飲み頃温度:19度。
<華やかで深みのあるミディアム~フルボディー>
4,400円
スミレやブルーベリーの様な華やかな香りに少々、血合いぽさを
感じる野趣な香りが共存。口当たりはジューシーで、シルキー。
そこに鉄分ぽさあるタンニン(渋味成分)がアクセントを添え、
全体に深みをもたらしています。
ブルーベリーのヒントとローストした鴨肉を思わせるヒントから
鴨のロースト、ブルーベリー・ソースは間違いなくマリアージュ
する料理ですし、ハッキリしたフルーティーさが備わっている事
からタレ味のロースト・チキン、マグロの赤身の漬けなど醤油が
ベースとなり、甘いニュアンスの香味があるタレ味の料理とでも
一緒にお楽しみ頂けます。