ひと昔前なら考えられなかった容器に入ったワインが市場に
流通しています。最近のトレンドは缶入り飲みきりサイズの
ワインです。その多くが250㎖で、普通のボトルの三分の一
の量です。白もロゼも赤もありますから、料理に合わせ複数
の缶を開ける事ができ、食卓が充実します。
その様にメリットがありますから、品質が伴ったワインなら
缶入りでも販売する準備ができていますので、何か良い商品
がないかと探していた所、顔も良し、品質も良し、販売価格
も良しと、三拍子揃った缶入りワインを発見しました。
ワインを見つけた後は、それをどの様に楽しむのが良いのか
を探る作業です。白ワインは大地の味わい(地味)に通じる
苦味、ロゼワインはハーブ香、フレッシュな酸味、軽やかな
渋味に、赤ワインは緑黄色野菜のヒントと渋味のハーモニー
に着目し、相性の良い料理、食べ物を探します。
缶入り小容量のワインですから持ち運びし易いですし、人気
の少ない安全な場所でブランチするのは今、するべき一つの
楽しみ方になるでしょうから、それに合わせ、野外でも食べ
易いものが良いと思い、日頃、ランチでお世話になっている
当店の近所のパニーノの店、CLOVERの商品から選びます。
色々なパニーノがある中、今日紹介のワインに合わせ、2つ
のパニーノをチョイス。2つ共、その食べ方で2種類のワイン
を合わせ楽しむ事ができます。
載っていません。一つは「大根と人参、チーズ」、もう一つ
は「芽キャベツとベーコンが主役で他にトマト、レタスなど」
が挟まったパニーノです。
CLOVERのパニーノの大きな特徴は使っている野菜の旨味が
半端なく豊かな事。CLOVER使用の野菜だけでサラダを作り
味わったなら、その満足度は∞でしょう。
とロゼ。大根の味わいには白がマッチし、人参とチーズとの
ハーモニーにロゼがマッチします。白とロゼを両方開栓し、
大根を食べた時には白を、人参を食べた時にはロゼをと言う
感じでペアリングしてあげると良いでしょう。
大根の大地の味わい(苦味のアクセント)が白ワインが持つ
原料ブドウ由来の地味(心地の良い苦味)と密にリンクし、
お互いの苦味が打ち消し合って和みを感じます。
人参のカロテン(ワインのタンニンに通じる苦味の成分)が
ロゼワインが持つ軽度のタンニン(渋味旨味の成分)と相乗
し、両者の甘味旨味を引き立てます。
のパニーノに合わせたいワインはロゼと赤。このパニーノの
味わいにアクセントを添えているマスタードがワインを選ぶ
際のポイントです。
日本でお馴染みのマスタード(からし)とは全く別物の粒が
あり、ヴィネガーが効いたマスタードです。ディジョン産の
ものがとても有名で、口にした事のある方が多くいると思い
ます。
ヴィネガー由来の酸味がパニーノの味わいを構成している時、
一般的に酸味がロゼよりも控えめな赤は、ヴィネガーの味と
相乗し難いと言え、実際にヴィネガーの味のアクセントある
パニーノを食べ、赤を飲むとヴィネガーの酸味が鋭く口中に
広がり、ワインのタンニンと衝突し、心地の良くない苦味を
創り出してしまいます。
など」のパニーノに赤ワインを合わせ楽しむのなら、お願い
し、マスタード抜きにしてもらいましょう。
芽キャベツとレタスのハーブ様の香味、ベーコンの穏やかな
野趣さある味わいがロゼと赤のハーブ香、タンニンにマッチ
します。
ロゼ、赤共にGarnacha/ガルナチャと言う品種から造られて
いて、乾燥させたハーブ(ブーケガルニの様な)を思わせる
香りが特徴のワインです。赤ワインであっても少々冷やしめ
で、ハーブ香を引き立てるとこのパニーノとより良くリンク
します。