Monica/モニカと言ったら、あなたは何を思い浮かべますか?
女性の名前、キリスト教徒の母の模範とされる聖モニカ、吉川
晃司の歌、それとも...
イタリアワイン好きの方でしたらモニカと聞いて思い浮かべる
のはサルデーニャ島で広く栽培されているブドウとそのワイン
でしょう。
このブドウは元々、スペイン原産と考えられていますが、現在、
スペインでの栽培は殆どない様で、サルデーニャ島での栽培が
ほぼ全てとされています。
この品種から出来上がるワインは、モニカは果皮の色が紫色の
黒ブドウですので、一般的には赤ワインです。もちろん果皮の色素をどの様に果汁に移すかでロゼワインも白ワインも造る事
ができるのですが。
モニカの赤ワインはどんな香味を持っているのでしょうか。実
はこの品種から出来る赤ワインのスタイルは多様で、果実味が
チャーミングで軽やかなボディーのワインも、果実味がギュッ
と詰まった濃厚でリッチなボディーのワインもあり、一括りに
できません。
只、一つだけ言える事はどの様なボディーのワインでも華やか
で、妖艶に立ち昇るリキュールの様な香りがあり、それは紫色
の花や果実、スミレやラヴェンダー、ブルーベリーをイメージ
させます。
このタイプのワインは香りを思う存分、楽しむ為、ワインだけ
を味わうのがひとつの方法ですが、何かを食べながら味わうと
すれば、以前、話題にした「丼タレ+ふわとろ玉子...」が参考
になりますし、立ち昇る香味の華やかさに合わせ、焼肉のタレ、
テリヤキソース、オタフクソース、中濃ソースで味わう料理が
ベストの相棒になります。また、味醂と醤油の味わいが生きた
純和風の料理との相性にも優れています。
イタリアワインだからと言ってイタリア料理だけがパートナー、
ワインだからと言って洋風の料理だけがパートナーなどと言う
事は決してありません。相手さえ間違えなければ、私達の食卓
で日常的に並ぶ日本の家庭料理もマリアージュを奏でる立派な
相手になります。
今週末は”Thanks thanks thanks Monica"などと口ずさむない
でOKですが、サルデーニャ島を代表する個性豊かな赤ワインと
純和風の料理のマリアージュを心穏やかに堪能してみませんか。