根野菜は調理次第でワインにとても良く合う料理に変身します。
ゴボウはきんぴらにしたならミディアムボディーの赤ワインに、
レンコンは天ぷらにし、塩で食すのならミネラリーな白ワイン
(辛すぎない味わいの方がベター)に、天つゆで食すならやや
辛口のロゼワインにと言った具合に。
先日、あるワイナリーのフェイスブックを見ていたら、ソテー
したニンジンにワインを合わせ、楽しもうと勧めていました。
これは面白いと思い、早速、数種類のニンジンを買い、ソテー
し、色々なワインに合わせ、その相性をチェックしてみました。
ソテーし、塩をかけただけではなかなかワインと相乗しません。
エクストラ・ヴァージン・オリーヴ・オイルをかけてみました。
熟成感、いわゆるアーシーさ(大地の香り)、のあるワインと
融合し始めます。
白ワインでもOKですが、ニンジンの風味とはやや離れ気味で、
大根やカブ、大和芋や里芋、マッシュルームやエリンギだった
なら、熟成感のある白ワインにはニンジンよりもより良く合う
だろうなと。
やはり、食べ物(料理)の色とワインの色は同系が良い。同系
の色同士は同系の風味を持っていますから。なので、ニンジン
には赤ワインに通じる風味がある。よって白よりも赤ワインの
方が良く、実際にペアリングさせてみても、赤ワインとの調和
がより明確でした。
ワインは熟成するとアーシーさが備わるのですが、ニンジンの
持つ大地の風味は白ワインのアーシーさではなく、赤ワインの
アーシーさで、それもPinot Noir/ピノ・ノワやSyrah/シラー
などの品種からできた元々アロマの華やかさが強かったワイン
ではなく、Cabernet Sauvignon/カベルネ・ソーヴィニョンや
Merlot/メルロなどの品種でできたアロマの華やかさが控えめ
なワインが備えたアーシーさに通じる要素があります。
ソテーしたニンジンに塩とエクストラ・ヴァージ・オリーヴ・
オイルだけで味わいを整えたのなら、ハーブ香の少ないメルロ
の赤ワインがベターで、画像の様に刻んだ香味野菜もニンジン
に添えたのなら、ハーブ香を感じるカベルネ・ソーヴィニョン
の赤ワインがより良き相棒となります。
赤ワインには肉料理だけがパートナーと思ったら、それは誤解
です。魚料理にだって、そして野菜料理でも赤ワインと調和し、
マリアージュを奏でる料理はあります。
ニンジンのソテーと赤ワインのマリアージュの実感をきっかけ
に、様々な、そして未知のマリアージュの世界を開拓して参り
ましょう。
・オイルで味を調えて、刻んだ香味野菜で香りを添えたなら、
マリアージュのパートナーにはこの赤ワイン!!
*He 2015 Ningxia Cabernet Sauvignon (China)
フ2015ニンシア、カベルネ・ソーヴィニョン(中国)
飲み頃温度:15~18度。
<熟成感のある、まろやかなミディアムボディー>
3,000円
数年前から世界中のワイン・ラヴァーを驚かせ続けている中国
のワイン、特にカベルネ・ソーヴィニョンを単独で、あるいは
主体に造られたボルドー・スタイル(フランス、ボルドー地方
の)の赤ワインは本場、ボルドーのワインを凌ぐほどの高品質
です。
その凄さを生み出す源は、世界一恵まれていると言っても過言
ではない、ブドウを育む自然環境です。灌漑が必要な程の少雨
で、土壌は保水性が低く、ブドウ栽培期の好天により豊富な陽
の恵みが十分に、そして健全に熟したブドウの収穫を可能にし、
また少雨低湿度の為、病害虫の攻撃の可能性が低く、化学物質
の使用を避けられ、スーパー・ナチュラルなワイン造りが実現
します。
ワインは畑で造られる。そう言われますが、天から与えられた
無二の地、ニンシアだから驚愕の赤ワインが誕生します。この
恐ろしいまでの高品質な凄さに酔いしれて下さい。