2020年11月21日土曜日

avec Nouveau/ヌーヴォーと一緒に

2020年ヌーヴォー発売開始後、初の週末を迎えました。皆さん、
もうヌーヴォーを味わいましたか?
当店で今年、販売しているヌーヴォーは何れも果実味が豊かで、
構成のシッカリとした充実した酒質に仕上がっています。6種類
全てまだ在庫があります。専門店が販売する秀逸な生産者の驚き
のヌーヴォーをこの週末に是非、楽しんで下さい。
その手助けに、ヌーヴォーと相乗し、素晴らしいマリアージュを
奏でてくれる料理を紹介致します。参考にして下さい。




*Domaine Ruet 2020 Beajolais Rose Nouveau 
 ドメーヌ・リュエ2020ボージョレ・ロゼ・ヌーヴォー
飲み頃温度:8~10度。
3,000円
多くのロゼワインは揚げ物との相性に優れています。こちらのロゼ
も例外ではなく、白身魚のフライやフライド・ポテトを塩で食す時
にはベスト・チョイスとなります。
また、このロゼにはメントールを思わせる爽やかさも含まれている
ので、そのニュアンスが白身魚の衣にアクセントを添えている青み
のハーブの風味と相乗し、より良いマリアージュを奏でてくれます。
・Fish and Chips:こちらの料理は、Oyster and Wine Bar RITZ
(太田市飯田町1396大沢建設ビル1階、電話070-2177-7500)で
作って頂いています。





*Pierre Chermette 2020 Beaujolais les Griotte Rose Nouveau
 ピエール・シェルメ
 2020ボージョレ・レ・グリオット・ロゼ・ヌーヴォー

飲み頃温度:11~14度。
3,000円
肉料理には赤ワインと思われがちですが、実はそれは全くのウソで
味付けにより白ワインが良い場合も、ロゼワインが良い場合もあり、
例えば、赤身の肉に火が入り、ロゼ色になっている状態で、それを
塩だけで味を調えて、食すのならタンニン(渋味成分)の存在感の
あるロゼワインがベスト・チョイスです。
画像の様な外観の肉の数々の料理の風味に原料ブドウ由来の野趣な
要素と軽度のタンニンを備えたこのロゼワインが相乗し、ナイスな
マリアージュを奏でてくれます。
・様々な肉のローストとフライド・ポテト:こちらの料理もOyster
and Wine Bar RITZに作って頂きました。




*Domaine de la Madone 2020 Beaujolais Villages Nouveau
 ドメーヌ・ドゥ・ラ・マドヌ
 2020ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー
飲み頃温度:19度。
3,000円
魚料理には白ワインと言う説が定着している様ですが、それもまた
ウソと言わざるを得ないでしょう。赤身の魚、シッカリ脂ののった
魚、血合いや鉄分ぽさを感じる魚の料理に白ワインを合わせると口
の中に心地良くない生臭さが広がります。つまり、それらの料理に
白ワインが合わないのです。そんな時には果実味が穏やかで、渋味
が十分に備わっている赤ワインがベスト・チョイスです。
サバは魚の中でも最も脂がのっていると言え、また皮と身の間には
野趣さ豊かな血合いの部位があり、それらが混然一体となった風味
にこの赤ワインの落ち着いた深みのある香り、柔和に広がる渋味の
主張がとても良くマリアージュします。
また、白身魚のフライや竹輪のフライは赤ワインと離れた存在の様
に感じますが、付いているソース(醤油も付いていますが、ソース
がベター)をかけるとその風味は赤ワインにグッと近づき、サバの
塩焼き同様、この赤ワインと一緒に楽しめます。
それは熟度あるこの赤ワインの風味を構成している成分のひとつと
ソースが持つ成分のひとつ、ソトロンが共通項となり、両者を結び
付けてくれるからです。
・こちらはHotMottoのサバの塩焼き(おかずのみ)です。




*Domaine des Duc 2020 Beaujolais Villages Primeur
 ドーメーヌ・デ・デュック
 2020ボージョレ・ヴィラージュ・プリムール
飲み頃温度:15~18度。
5,000円
カキの白ワイン蒸しとカキ・フライがあります。これらを食しながら
ワインを飲むとしたら、どんなワインが良いでしょうか?何か1種類
でと言う事にします。
カキの白ワイン蒸しは白ワインで蒸し、調味料で味わいを整えてあり
ますので、カキのコクや旨味に合わせ、ミネラリーさが豊かで骨太な
味わいのある白ワインがベスト・チョイスです。
カキ・フライは塩で食べるのか、レモンもかけるのか、ソースで食す
のか、タルタルソースで食すのかでワインの選択が異なります。同じ
食材の同じ料理なら、相性の良いワインを決定するのは味付け、その
味わいだからです。
1種類で言う条件にしましたのでカキの白ワイン蒸しに合う白ワイン
で、カキ・フライも楽しむ訳ですから、どんな食し方をしたら良いで
しょうか?
白ワインはミネラリーさが豊かで、骨太な味わいです。このタイプは
柑橘果実の爽快さと反発し、そのリンゴ酸を苦味に変えてしまいます。
また、このタイプの白ワインにはソトロンを感じませんのでソースは
相乗しません。
タルタルソースでならどうでしょうか?悪くはないでしょうが、この
タイプの白ワインは木樽熟成によるオイリーな味わいやクリーミーな
味わいがありませんので、その点がタルタルソースの風味との相乗に
難があります。
と言う事で、このタイプの白ワインでカキ・フライを味わうのなら、
カキ・フライにミネラリーさを足してくれる天然塩で食すのがベスト。
そうすればワインと素晴らしいマリアージュを奏でてくれます。
では、画像のヌーヴォーは赤ワインですが、このワインと共にこれら
のカキ料理を楽しむにはどうしたら良いでしょうか?この赤ワインは
ヌーヴォーらしいフレッシュさもあります。赤ワインらしい複雑さも
あります。ミディアムボディーの深みのある味わいがあります。この
様な赤ワインです。
赤ワインに相乗する要素をカキ料理に加えてあげなければなりません。
私達の身近な調味料ですと、赤ワインに最も良くマッチするのは醤油
です。
ただ、醤油をかけただけですと、味わいが尖っていてこの赤ワインに
良い感じで相乗しません。そこで、醤油の味わいを柔和にし、深みを
加えたいと思います。市販のポン酢のジェル、又はだし醤油を添えて
赤ワインに近づけてあげると見事にマリアージュを奏でてくれます。
・カキの白ワイン蒸し、カキ・フライ:これらの料理もOyster and
Wine Bar RITZに作って頂きました。