ようやく舌が火傷のダメージから回復しましたので、小布施ワイナリー
から届いた6種類のワインの最後の1種類を紹介します。それは白ワイン
で、Sauvignon Blanc/ソーヴィニョン・ブランと言うブドウで造られて
います。
ソーヴィニョン・ブランのワインの大きな特徴は、若葉、若草、ハーブ
など緑色をイメージする香りがあり、心地良いほろ苦さが味わいを引き
締めている。こんな感じです。
浅葱、分葱を添えた料理、ワサビの風味を添えた料理、青のりを使った
料理、この様な料理を食べる時、ソーヴィニョン・ブランの白ワインが
大活躍します。
それでは小布施ワイナリーから新着のソーヴィニョン・ブランのワイン
がどんな仕上がりなのかみてみましょう。テイスティングは昨日です。
外観:非常に透き通っています。これは酸味の豊かさを物語っています。
色合いは薄め(木樽からの要素を身に着けていないこの品種のワインの
典型的な色合いです。)、澄み渡った青空をイメージするスカイブルー
の色調を全体に感じます。
グラスの内部を流れるワイン(テイスティングでは涙と表現します。)
の速度は遅めで、エキス分のシッカリある酒質と想像できます。
香り:真にソーヴィニョン・ブランの典型、緑色のイメージが明確です。
若々しいグラッシーさに満ちています。クリーンで、清々しく、涼しい
ニュアンスに富んでいます。
グレープフルーツのほとばしる果汁の様な爽やかさ、ライムの爽快さ、
フレッシュなミントの清涼感を思わせる香りが広がります。
味わい:クリーンでシャープ、一点の曇りもありません。アルコール度
は中庸の12%ほどと感じます。
酸味、ミネラリーさは豊かで、外観で予想した通りです。苦味の心地の
良いアクセントがあり、もうこれはソーヴィニョン・ブランのお手本の
様です。
味わいの中盤では硬度の高いミネラル・ウォーター的な骨太さがあり、
そこにグラッシーさ、ミンティーさが爽やかさを添えます。
口中では長十郎梨を思わせるジューシーさ、ほろ苦さを更に感じ、その
ジューシーさが全体にエレガントさをもたらします。
余韻は長めで、それは豊かなミネラリーさに支えられ、リフレッシング
なフィニッシュを迎えます。
の酒質になってしまうのですが、このワインにはそれがなく、実に心地
良いグラッシーさを感じます。
この心地良いグラッシーさが浅葱、分葱、ワサビ、青のりなどや、緑色
の野菜を使った料理との接点(相性の良さ)を創ります。
*Sogga Pere et Fils 2019 Sauvignon Blanc
ソッガペ・ペール・エーフィス2019ソーヴィニョン・ブラン
飲み頃温度:7度。(11~14度で骨太さからのコクを引き立ててあげる
のも一手です。)
<軽く、爽やかな辛口>
・竹輪やシラスの磯辺揚げ
・生シラスの軍艦寿司
この様な料理との相性に優れているワインです。
いますが、料理とワインの相性の良さを決定づけるのは、メインの食材
であるよりも、どの様に味わいを整えたか、つまり、料理の味わいの核
となっている調味料は何か。これになります。
肉料理だから赤ワインなのではなく、赤ワインに合う味の肉料理だから
赤ワインなのです。と言う事は白ワインに合う味付けにすれば、肉料理
でも白ワインと一緒に楽しめる?
そう言う事です。楽しめるのです。火が入ると白っぽい色になる肉なら
それを塩で食す。これで白ワインと共に楽しめます。基本は料理の色と
ワインの色が同系色である事。これでマリアージュが完成します。
それでは火が入っても白っぽくならない肉ならどうするか?解決方法は
一つ。白ワインに相性の良い調味料で味わいを整える事。今日紹介する
ソーヴィニョン・ブランの白ワインなら、その最大の特徴はグラッシー
さ、緑色のイメージです。肉料理に緑色のイメージを植え付けたなら、
それはもうこの白ワインの相棒へ。
肉料理を白ワインへと引っ張ってくれる調味料なら(調味料ではないよ
と言われるかもしれませんが)、それはこれ。ワサビです。今や世界中
で人気の日本を代表する調味料です。ワサビのメントールの様な爽快さ、
和風バーブと言われる所以のグラッシーな爽やかさ。これらが赤ワイン
の為と思われる料理を白ワインの為のと思う料理へと変身させます。
あなたのお気に入りの肉を調理し、塩で味を調え、そこにワサビを少々
多めに添え、食す。そして、すかさず小布施ワイナリーのこの白ワイン
を味わう。肉料理でもソーヴィニョン・ブランの白ワインを楽しめる。
それを是非、実感し、楽しんで下さい。