2020年7月3日金曜日

国際メジャー品種ばかりでは面白くないから

今、ワイン造りに使われているブドウは1,000種類とも2,000種類とも
言われています。白ワインを造るブドウならChardonnay/シャルドネ、
Riesling/リースリング、Sauvignon Blanc/ソーヴィニョン・ブラン。
赤ワインやロゼワイン(時には白ワイン)を造るブドウならCabernet
Sauvignon/カベルネ・ソーヴィニョン、Merlot/メルロ、Pinot Noir/
ピノ・ノワ、Syrah(Shiraz)/シラー(シラーズ)が有名で、それぞれ
の元々の原産地以外でも栽培され、ワイン造りが行われています。
隣同士の畑であっても育まれた同じ品種のブドウが異なる性質を持ち、
それぞれから出来上がるワインの性質が異なります。これをワインの
世界ではテロワールと言います。
隣同士でさえ相違があるのですから、産地が違えば、生産国が違えば、
テロワール(ブドウが育まれる環境)が完全に違い、因って、できる
ワインの香味にそれぞれのテロワールを反映した特徴が備わり、相違
が出ます。
とは言っても、大局で見れば、品種個性をシッカリ備えていて、その
個性を見つける事で産地が違っても、類似したワインであると感じる
事ができます。


これではヴァリエーションがない、面白みがないと言う機運が高まり
少し前から、地場品種(その地にしか存在しない品種)でワイン造り
を行い、その品種ならではのユニークな香味を持つワインを楽しんで
もらおうと試みる生産者が増加中です。
イタリアでは特に顕著で、それには理由があり、イタリアは地場品種
(ヴィティーニョ・アウトクトノ/Vitigno autoctono)の宝庫だから
なのです。今でも、時々、こんなブドウがあったんだ。こんなワイン
初めてだよ。などと言った状況に接する事があります。


ある著名なワイン教育組織が、是非、飲んで欲しいイタリアワインを
造るアウトクトノとして、北部から3品種、中部から1品種、南部から
3品種を挙げています。
そこで今月は彼らのそのテーマを利用し、当店が皆様に是非、飲んで
欲しいアウトクトノの赤ワイン(それら7品種で造った)21本を順に
紹介して参ります。


国際メジャー品種のワインにはない、香り、味わい、ユニークな個性
をご堪能下さい。21種類のワイン達は続々、当店に到着しています。
今月はアウトクトノ赤ワイン月間。空調管理した空間でワインに向き
合い、ジックリ味わってみて下さい。