状況を改善、回復させようとそれぞれが知恵を絞り、奮闘しています。
家飲みが広まり、一般化する状況で、持ち帰り料理を提供する店と共に
酒類小売店は、他の業種に比べダメージを最小限に止めてはいるものの
商いが厳しい事には変わりありません。
そんな中、うれしい事もあります。それは、ほぼ毎日、新しい出会いが
ある事です。当店を初めて訪れるお客様にほぼ毎日、接客できる事です。
商いをしていて一番楽しい事、一番うれしい事はお客様と貴重な時間を
接客を通して共有できる事です。
リクエストに的確に応えられる様、お客様と色々な会話をする。お客様
が知りたいワインの事を話す。馴染みになれば世間話や趣味の事を話す。
が知りたいワインの事を話す。馴染みになれば世間話や趣味の事を話す。
そんな事ができるチャンスが新しい出会いの度に増えて行きます。商売
冥利に尽きるとは真にこれです。家飲みが広まったおかげです。
このブログを見ている方の中には、まだ当店に来た事がない方、行って
みようかと思案中の方がきっといらっしゃると思います。当店に初めて
来た時に戸惑わない様に当店の説明をしたいと思います。
当店はワイン専門店ですが、敷居は高くありません。小布施ワイナリー
が密かに造り、2月~4月頃にしか販売しない日本酒を除けば、ワインの
販売に加え、僅かな販売量のワイン用品(グラスなど)を商っています。
取り扱いのワインは約500種類ですが、その内70%程は2,000円以内の
デイリーワイン(恐らくそう言ってもOKと思います。)で、全体の50%
は1,600円以内の驚くべき品質のワイン達です。
当店では行った事のない産地のワイン、会った事のない生産者のワイン
を販売していません。また、年間約10,000本のワインをテイスティング
し、品質、コストパフォーマンスを確認したもののみを販売しています。
し、品質、コストパフォーマンスを確認したもののみを販売しています。
その数は年間約500種類。年間に約10,000本のテイスティングをするの
ですから、たった5%だけが店に並ぶ事になります。
店内では国別にワインが並んでいて、その他に究極のデイリーワインの
コーナーがあります。並んでいる全てのワインに「相性の良い料理」、
「飲み頃温度」、「ワインのタイプ」を販売価格と共に記したカードを
添えてあり、「白ワインは黄色のカード」、「ロゼワインと赤ワインは
ピンク色のカード」になっています。
店内に並んでいるワインは、立ててある商品と横に寝かせてある商品が
あります。その区別には明確な理由があります。立ててある商品は横に
寝かせておく事でワインに悪影響が及ぶ商品です。それは次の商品です。
・スパークリングワイン
含まれる酸味の強さからコルクが収縮し、コルクと瓶の密接が弱くなり
炭酸ガスが抜けてしまいます。コルクの収縮を防ぐ為、ワインがコルク
に接しない状態にしておく必要があります。
・スクリューキャップ、プラスティックコルク、ガラスコルク(ヴィノ
-ロック)で栓をしたワイン
ワインの瓶を横に寝かせておく目的は、使用されている天然コルクを常
にワインと接しておく事で、コルクの乾燥を防ぎ、コルクと瓶との密接
を保つ事。それが必要ないのなら、瓶を横に寝かせておく必要はなく、
また、横に寝かせ、ワインと接しておく事でワインに悪影響が出ない様
にしておく必要があります。
少々、遡りますが、今月の数回に渡り、栓とワインの関係、栓に影響を
受けた結果のボトル・ヴァリエーションについてのブログをアップして
ありますのでご参照下さい。
当店の黄色いカード(白ワイン)は4つに区分してあります。その区分
は味わいに因ります。白ワインは酸味の質で大きく2つに分けられます。
1つはブドウ由来の酸味であるリンゴ酸を含んでいるワイン。もう1つは
リンゴ酸が乳酸菌の働きで乳酸に変化し、その酸味を含んでいるワイン
です。
リンゴ酸のワインは軽い口当たりで、爽やかさがあり、乳酸のワインは
粘性があり、丸い口当たりでコクを感じます。リンゴ酸のワインは柑橘
果実、ポン酢と好相性で、乳酸のワインはクリーム、豆乳、胡麻だれ、
白湯スープと好相性です。
当店ではその酸味の質により、ワインをタイプ分けし、黄色いカードに
ワインの説明として記しています。次の様な感じです。
リンゴ酸の存在がストレートに、明確に広がり、爽快さに満ちたワイン
は、<軽く、爽やかな...>と。
リンゴ酸を含有しているけれどその主張が穏やかで、まろやかさのある
ワインは、<軽く、まろやかな...>と。
乳酸によるオイリーな口当たりがあり、柔和なコクを感じるワインは、
<コクのある...>と。
それとはタイプが異なりますが、温暖なエリア(地中海沿岸部など)で
育った完熟ブドウで造ったワインは硬水のミネラル・ウォーターの様な
育った完熟ブドウで造ったワインは硬水のミネラル・ウォーターの様な
コク、骨太な口当たりがあります。このタイプのワインも<コクのある
...>としています。
前者の<コクのある...>は木樽を使いワイン造りをした事に因るコクと
乳酸のコクを感じるのに対し、後者の<コクのある...>は苦味の主張の
ある豊かなミネラリーさのコクを感じます。後者の様なタイプは、苦味
旨味のある食材を使った料理との相性が良く、根野菜の天ぷらを塩で、
タコ、イカ、エビ、カキなどを使い、塩で味わいを整えた料理を食す時
に大活躍します。
木樽発酵、木樽熟成し造った白ワインには溶かしバターの風味、バター
ピーナッツの風味、焦げ目の付いたクリームソースの風味があり、粘性
豊かで、ふくよかなコクを感じます。もう、赤ワイン感覚の酒質です。
このタイプのワインは、<コクのある、ふくよかな...>
と言った具合になっていますから、お客様自身で食べる料理をイメージ
しながらワイン選びをして頂けますし、リクエスト(リクエストは細か
ければ細かいほど良い)して頂ければ、相談しながらお客様がワインを
飲む状況にベストなワインをお選び致します。
ワクチンの開発、実用化が進まない中、海外の主要な都市で開催される
ワイン・トレード・ショーの参加、海外のワイン産地、生産者の訪問は
ワイン・トレード・ショーの参加、海外のワイン産地、生産者の訪問は
年内は100%不可能です。そして、恐らく来年も。ですので毎日、店を
開け、皆様のご来店をお待ちしております。ワインの楽しさを是非、共
にシェアしましょう。営業時間は11時~19時30分となります。