2020年1月31日金曜日

風味の決め手はCF

Cabernet Sauvignon/カベルネ・ソーヴィニョン、Merlot/メルロ、
Cabernet Franc/カベルネ・フラン、Malbec/マルベック、Petit
Verdot/プティ・ヴェルド。これらはMeritage/メリタージュと総称
されるカリフォルニアのブレンド・ワイン(フランスのボルドー・
タイプのワイン)の主原料となるブドウです。
ボルドーは原産地呼称としてワイン法で守られている為、他の産地
でその呼称を使う事が禁止されています。それが発効する前までは
カリフォルニアなどではボルドー・タイプのワインをメリタージュ
と言う表現がありませんでしたので、カリフォルニアン・ボルドー
などと称していました。


メリタージュのカテゴリーに入るワインで最も有名なのは、ワイン
好きなら恐らく誰もが知っているOpus One/オーパス・ワンでは
ないでしょうか。ただ、オーパス・ワンは至高のワインですので
オーパス・ワンはオーパス・ワンであり、メリタージュのオーパス
・ワンと言う人はいません。いや、出会った事がありませんが...。
現在、メリタージュと称されるワインは様々なワイナリーで造られ
市場で流通しています。色々なメリタージュを味わって来ましたが
感じている事が一つあります。それは、ある品種のワインがそこに
加わっているとそのワインの風味が高貴に、ゴージャスに、優雅に
そして美しく感じられるのです。
その品種が入っていないワインは多くの場合、非常にリッチで重厚
さがあり、筋肉質なボディーをしている事が多く、ボディーが豊か
過ぎるが故に、表現が悪いかもしれませんが、飲み飽きるワインと
なってしまう傾向があると言えるでしょう。
それに対し、その品種のワインが多い少ないに関係なく入っている
メリタージュ・ワインはリッチで重厚、力強い中にも美しさが必ず
あり、和みを感じます。それが杯を重ねさせ、気付くとボトルが空
になっている。そんなワインなのです。
では、その品種は何でしょうか?ヒントは香りにラヴェンダーなど
の紫色の花、ブルーベリーなどの紫色の果実の華やかな香りがあり、
それらがパフュームの様に広がります。味わいはジューシーで優美
なフルーティーさがあり、シルクの様なしなやかさがあります。
その様な風味が、ブレンドされている他の品種からのワインの風味
を包み込み、全体にエレガントさを添えます。紫色や紫のイメージ
あるものは時にけばけばしく、下品に感じられるものですが、そう
ではない時は高貴に、ゴージャスに、優雅に、そして、美しく感じ
られるものなのです。
そのニュアンスはオーパス・ワンにもしっかりと感じられ、それが
オーパス・ワンがメリタージュ・スタイルの赤ワインのトップたる
所以でしょう。難点を一つあげれば価格がかなり高いのでそう簡単
に、気軽に味わえない事です。
その為、当店のお客様から時々、オーパス・ワンみたいな風味で、
福沢諭吉が1枚で済むワインを探してくれとリクエストを受けます。
その時のポイントは、ワイン全体にエレガントさを添えるその品種
のワインがブレンドされているか否かです。
ワイナリーのテクニカル・データをチェックし、その品種のワイン
の含有の有無を確かめ、オーパス・ワン内の含有量とほぼ同じ量が
ブレンドされているワインだけをテイスティングすれば風味が類似
するワインを見つける事ができます。
今日、紹介しますワインにはその品種のワインが12%ブレンドされ
とてもエレガントな酒質に仕上がっています。「美」と言う形容詞
が真にピッタリのワインです。
さて、謎のその品種とは何でしょうか?お判りになりますか?その
品種はカベルネ・ソーヴィニョンの親であるカベルネ・フランです。
カベルネ・ソーヴィニョンは果皮が深い紫色の黒ブドウ、カベルネ
・フランと濃い緑色の白ブドウ、ソーヴィニョン・ブランが自然に
交配して誕生した黒ブドウです。


片方の親であるソーヴィニョン・ブランの個性を引き継いでいる為、
カベルネ・ソーヴィニョンの赤ワインにはソーヴィニョン・ブラン
の白ワイン同様、緑色の植物や野菜を思わせる香りがあります。
カベルネ・ソーヴィニョン100%、あるいは使用比率が大部分の時、
そのワインの風味に青さを感じる事があり、それを和らげる役割を
果たすのがカベルネ・フランなのです。緑の印象を紫の印象へ転換
してくれる訳です。
スポット・ライトを浴びる事のなかなかない品種ですがカベルネ・
フランには高貴さ、品位、品格があります。それらの要素がワイン
へと移行し、カベルネ・フラン含有の赤ワインにはエレガントさが
備わる事になるのです。
カベルネ・フラン、このブドウ品種への興味、関心が高まりました
か?カベルネ・フランがブレンドされている赤ワインには美しさが
ある。是非、覚えておいて下さい。


オーパス・ワンがなくたって、この赤ワインがあればOK。福沢諭吉
1枚でおつりが来ます。当店厳選、カベルネ・フランのアクセントが
効いている超エレガントな赤ワインをお楽しみ下さい。
*Jayson 2016 Napa Valley/ジェイソン2016ナパ・ヴァレー
相性の良い料理:脂肪分を含んだ旨味のある料理。
チーズなら、パルミジャーノ・レッジャーノ、チェダー。
飲み頃温度:15~18度。
<まろやかなミディアムボディー>
9,000円


この赤ワインにはブルーベリーを思わせる香りがある。紫のイメージ
がある。だからこの様な料理とパーフェクトに融合します。調理の際
は、コショウは控えめが良いでしょう。


良く熟したブドウ由来、造りに使ったオーク樽由来の華やかで甘い
ニュアンスの風味がこの赤ワインにはある。だからみりんの風味の
アクセントが穏やかに広がるこの様な料理にとても良く融合します。
マリアージュさせる際は、山椒は控えめが良いでしょう。