2019年9月28日土曜日

真実は液体の中に


見て下さい。この美しく、チャーミングさに満ちていると思われる
このロゼ・スパークリングワインの外観を。小布施ワイナリーから
届いた至高のワイン・メーカー曽我彰彦さん入魂の傑作です。


発泡性ワイン、非発泡性ワインを問わずロゼには限りなく白ワイン
に近い酒質のものと赤ワインを思わせる酒質のものがあります。
通常、オレンジ色を感じるロゼワインは赤ワインを思わせる深みが
ある事が多く、上の画像の様にピンク色を帯びた赤い色合いのロゼ
ワインは白ワインを思わせる軽やかさ、爽やかさがある場合が多い
と言えます。
つまり、多くの場合、外観と味わいは一致していて、人は見かけに
よらないと言う事がワインにはあまりないのです。と言う事は上の
画像のロゼ・スパークリングワインは限りなく白ワインに近い酒質
と予想できるのですが。果たして...
香りをチェックしてみましょう。ラズベリーを思わせる可愛らしい
ヒントを先ず感じます。しかし、チャーミングなのはここまでです。
その香りの奥からオリエンタルなスパイスのヒント、更にはジビエ
(野生の動物の肉)を思わせるワイルドさが湧き上がって来ます。
味わいはどうでしょうか。柔和で落ち着きがあり、和みを感じます。
爽やかと言う感じはありません。やはり最初に広がって来るヒント
はラズベリーやクランベリーです。そしてまたしても動物赤身肉を
思わせる野趣さが口中を芳醇に満たします。そんな肉を使った料理
がたまらなく食べたくなります。
チャーミングさと深みの共存。このハーモニーが余韻に長く残り、
落ち着いた軽めの赤ワインを思わせ、丸く、優しく、しっとり感の
あるフィニッシュを迎えます。
人もワインも外観だけで勝手な判断をしてはいけません。真実は内
に秘められています。ワインの真実は液体の中に。赤身の肉を使い
作った料理と是非、合わせ楽しんで下さい。
相性の良い料理:マグロの赤身の漬け、牛肉のハム等がお勧めです。
飲み頃温度:11~14度がベストなのですが、ほのかな甘味の広がる
味わいがありますので、8~10度程の低い温度で楽しむのもお勧め
です。