2017年8月27日日曜日

酸味の質に着目

言葉で表せば「白ワイン」の一言でひとくくりに出来てしまう
訳ですが、白ワインと言っても含まれている要素の違いでその
酒質は多様です。この多様性が飲み頃温度や相性の良い料理の
違いを生み出します。当店では白ワインの酸味の質に注目し、
販売している白ワインを大きく4つに分類し、お客様の要望に
合わせ、ベストな商品をお勧めしています。
白、ロゼ、赤問わず、ワインの原料はブドウです。ブドウ由来
の天然成分の内、主な酸味はリンゴ酸、酒石酸、クエン酸で、
酸味はワインを構成する主要な成分です。
ブドウ由来の酸味の中のリンゴ酸は爽やかさをもたらし、口中
を引き締めるのですが、ワインの全てがこのリンゴ酸を主成分
として含有している訳ではなく、リンゴ酸を少ししか含まない
ワインやほとんど含まないワインもあります。
ブドウで造ったワインにも関わらず、ブドウ由来のリンゴ酸を
豊富に含むワインとそうでないワインがあるのは何故なのか。
大きな疑問を持つ方も多いでしょう。
出来上がるまでの過程でマロラクティック発酵と言う乳酸菌の
働きで酸味の性質を変換させる現象を経るワインがあります。
この現象を経るワインは白とロゼの一部、そして赤のほとんど
全てになります。
ワインを構成する主要成分の酸味にはブドウ由来のリンゴ酸と
乳酸菌の働きでマロラクティック発酵によりリンゴ酸から変化
した乳酸があり、白ワインを語る時、含まれている酸味がその
どちらかなのかが大きなポイントになります。
当店ではそれを踏まえ、白ワインを大きく4つに分類して商品
カードを作成し、売り場に表示しています。その4つは以下で
・軽く、爽やかなタイプ
・軽く、まろやかなタイプ
・コクのあるタイプ
・コクのある、ふくよかなタイプ
となります。軽く...がリンゴ酸のワインで、コクの...が乳酸の
ワインになり、リンゴ酸の存在がより明確な爽やかなタイプ、
乳酸の存在がより明確なふくよかなタイプとなります。




白ワインを飲みながら料理を味わう時、是非、酸味に着目し、
両者を合わせ楽しんで下さい。リンゴ酸にはリンゴ酸を、乳酸
には乳酸を、が鉄則です。
ワインと料理の組み合わせは白ワインに魚料理、赤ワインには
肉料理と言う事では決してなく、食材に関係なく、料理をどの
様に味付けしているかが重要です。
・鶏の唐揚げにレモンをかけて食すのなら、リンゴ酸の存在が
明確なので、リンゴ酸を豊かに含んだ白ワインを。
・鶏のクリーム煮なら乳酸の存在が明確なので、乳酸を含んだ
白ワインを。
・白身魚の刺身をポン酢で食すのなら、リンゴ酸の存在が明確
なので、リンゴ酸を豊かに含んだ白ワインを。
・たこ焼きやお好み焼きにマヨネーズをかけて食すなら、乳酸
の存在を十分に感じるので、乳酸を含んだ白ワインを。
この様な感じです。
酸味の質が異なると相性の良い料理が異なる事が判りましたが
その他に知っておくと役立つ事はないのでしょうか?リンゴ酸
と乳酸ではそれぞれの味わいが心地良く感じられる温度に違い
があります。リンゴ酸は低い温度の方がベターで、乳酸は低く
ない温度がベターです。
ワインの温度 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
       ←  →
       軽く、爽やかな
            ←  →
            軽く、まろやかな
                  ←     →
                  コクのある
                           ↑
                 コクのある、ふくよかな
料理のリンゴ酸とワインのリンゴ酸を合わせ、ワインの温度は
ワインのタイプにより5~7度や8~10度で。
料理の乳酸とワインの乳酸を合わせ、ワインの温度はワインの
タイプにより11~14度や15度程で。
これで今まで以上に素晴らしいワインと料理のマリアージュを
堪能して頂けます。