赤ワインLoveの人ならばCabernet/カベルネやPinot/ピノと聞いた
だけでハイ・テンションになってしまう事でしょう。カベルネと
言えば普通はCabernet Sauvignon/カベルネ・ソーヴィニョンの
事を指し、ピノと言えば普通はPinot Noir/ピノ・ノワの事を指す
のですが、カベルネには他にも赤ワインを造れるブドウがあると
ご存知でしょうか?
そのブドウの名はCabernet Franc/カベルネ・フラン(アメリカ
やオーストラリア等の英語圏ではカベルネ・フランクと発音)で
白ワインを造るブドウSauvignon Blanc/ソーヴィニョン・ブラン
と交配しカベルネ・ソーヴィニョンを誕生させた親ブドウです。
カベルネ・フランとカベルネ・ソーヴィニョンは親子関係があり
ますので、それぞれのブドウから造られる赤ワインには類似性が
沢山あります。その一方でカベルネ・フランの赤ワインにあって
カベルネ・ソーヴィニョンの赤ワインにはない要素、またその逆
もあり、その差異をどれだけ感じ取れるかでカベルネ・フランの
赤ワインなのか、カベルネ・ソーヴィニョンの赤ワインなのかを
判断します。
カベルネ・フランに顕著な特徴はラヴェンダー(芳香剤の様)を
思わせる華やかな香り、ブルーベリーを思わせるフルーティーさ
があり、削った鉛筆の芯や蚊取り線香を思わせる不思議な香りも
感じます。
実はその不思議な香りがカベルネ・フランの最大の個性で、強弱
はあるもののその香りを拾えないとカベルネ・フランの赤ワイン
であると確信し難い状況が生まれます。
味わいはカベルネ・ソーヴィニョンの赤ワインに比べ優しい事が
多く、渋味(タンニン)の主張に鉄分ぽさ、ドライさが伴います。
しかし、ピュアでタップリの果実味が備わっている為、鉄分ぽさ
やドライさはそこに内包され、全体の印象は華やか、優美、上品
と感じられる傾向があります。
こちらが本日のロシア産赤ワインで原料ブドウは100%カベルネ・
フランです。画像で確認できる様にエッジ(ワインの縁)はとても
鮮やかな紫色を感じます。外観の色と香りはリンクしますので、紫
の色調を明確に感じたなら、スミレ、ラヴェンダー、ブルーベリー
インクと言ったものをイメージできる香りを必ず感じる事ができる
でしょう。
秀逸なロシア産赤ワインを味わいのなら、是非、この赤ワインを。
Ликурия 2015 Каберне Фран
リクリヤ2015カベルネ・フラン
相性の良い料理:脂肪分の多い、コッテリとしたコクのある料理。
チーズなら、ブリー。青かびタイプ。
飲み頃温度:19度。
<まろやかなフルボディー>
3,000円(消費税別)
非常に華やかなパフュームさがあり、バランスの良い口当たりを
しているワインですので、ワインだけを香りに癒されつつ楽しむ
事でアロマセラピー効果を期待できます。