=白ワイン、そして甘口。このイメージを持っている方が非常に多くいる
と思います。
ドイツワイン=白ワイン、そして甘口。かつてはこのイメージで良かった
のですが、時代が変われば様々な事に変化が起こります。私達の周り
にあるものもかつてと今では大きく異なる事が多々あると思います。
こちらの画像をご覧下さい。上は1980年に造られたドイツワインの白と
赤(ロゼを含む)の比率で、下は2013年の比率です。11%しかなかった
赤ワインとロゼワインが30年程で3倍以上に増加しました。
赤ワインとロゼワインを造るブドウは果皮の色が濃い紫色や黒っぽい
紫色をしていて通称、黒ブドウと呼ばれています。この果皮の色(色素)
が白い果汁をロゼや赤に変化させつつ、発酵過程を経てロゼワインや
赤ワインになります。
果皮に十分な色素がないとロゼワインを造れたとしても、赤ワインまで
は無理であったり、場合によってはロゼワインさえ造れないレヴェルの
色素しか備えていないブドウの実であれば、出来るワインは白かロゼ
になります。
黒ブドウの色素は十分な樹齢に達している事、恵まれた自然環境の下
でブドウが十分に成熟した結果、得られる要素です。ドイツは北半球の
ワイン産地の北限と言われ、他の産地に比べると気温が低く、黒ブドウ
が成熟するには過酷な自然環境でした。
しかし、何度も繰り返している気候変動ですが、今のドイツには恩恵と
なっています。北にある産地と言う事は日照時間が長く、日差しが直に
当たり、生育の為の必要条件を満たしています。そこに気温の恩恵が
加わったのですから、黒ブドウ栽培には多くのメリットが現れた訳です。
そのメリットにより赤ワインやロゼワインを造る黒ブドウの栽培が拡大
し、30年程で3倍の増加を生みました。
中でも比較的冷涼な気候を好む黒ブドウのPinot Noir/ピノ・ノワ(ドイツ
ではSpatburgunder/シュペートブルグンダー)はドイツの気候風土への
適合が抜群で、ドイツの赤ワインを将来に渡り長く支える品種とされて
います。
栽培面積が最も大きいのは白ブドウのRiesling/リースリング、2位も白
ブドウのMuller-Thurgau/ミュラー・トゥルガウ、そして3位が黒ブドウの
シュペートブルグンダー(=ピノ・ノワ)です。2位と3位は大差ありません
ので、近い将来、逆転するかもしれません。
シュペートブルグンダーはドイツで古くから栽培されていた黒ブドウで、
中世にワイン造りを大きく発展させたシトー派の修道士によりドイツに
持ち込まれ、赤ワイン造りが行われていました。
その中心となる村がMalterdingen/マルターディンゲン(バーデン州)で
その名から、ピノ・ノワはMalterdinger/マルターディンガーとも呼ばれて
いた事もありました。
そして今、再びドイツのピノ・ノワ(=シュペートブルグンダー)がスポット
ライトを浴びています。著名な評論家はClimate change has turned red
winemaking in Germany into a whole new ball game.気候変動がドイツ
の赤ワイン造りを全く違った新しい事態へと変化させた。と語っています。
ドイツワインは白の甘口ばかりではない。素晴らしい品質でエレガントな
香味のシュペートブルグンダー(=ピノ・ノワ)の赤ワインもある。これが
今のドイツワインの真実です。
*Klostor 215 Pfalz Pinot Noir
クロストール2015ファルツ、ピノ・ノワ
相性の良い料理:酸味の効いた軽い味付けの料理。
チーズなら、シェーヴル(山羊乳)タイプ。白カビタイプ。
飲み頃温度:11~14度。
<まろやかなライトボディー>
1,300円(消費税別)
明るいトーンで淡い色合いの外観はいかにもエレガントです。と言って
いるかの様です。香り、味わいに美しいハーモニーが備わっています
ので、ワインだけでも心地良くお楽しみ頂けます。
また、ピッツァ・マルゲリータ、トマトの冷製カペッリーニ、ガスパチョ等、
トマトをベースにした料理にとても良くマリアージュする赤ワインです。