2016年7月10日日曜日

かつてのBarolo Bianco/バローロ・ビアンコは今

イタリアで最も高貴で最も味わい深いとされる赤ワインの一つBarolo/
バローロ。北部にある州、ピエモンテのバローロ村とその周囲の村の
ワイン法で決められたエリアで栽培されたNebbiolo/ネッビオーロ種を
原料に規定に沿って造られています。
ネッビオーロから造られた赤ワインは時に重厚で力強さがありすぎ、
それを和らげる為、かつては白ワインを造るブドウArneis/アルネイス
を混醸し、ワイン造りが行われていました。
その様な事もあって、アルネイスはバローロ・ビアンコと呼ばれていた
のですが、原料ブドウとしての存在感のアピールが上手くできなく、
一時は絶滅の危機にさらされていました。
それが1980年代を境に昔からある地場の品種を見つめ直し、ワイン
造りをしようと言う流れに救われ、絶滅する事無く、現在へと繋がり
2004年にはRoero/ロエロと言う統制保証原産地呼称/D.O.C.G.(国
の厳しい検査をクリアしたワインにのみ与えられる格付け)に認定
された白ワインを造る原料ブドウになっています。
ロエロにはネッビオーロで造られる赤ワイン、アルネイスで造られる
Spumante/スプマンテ(スパークリングワイン)も認められていて、赤
はロエロ、白はロエロ・アルネイスと呼ばれています。



上の画像がアルネイスです。バローロ・ビアンコと呼ばれる理由の一説
に、赤ワインのバローロの原料ブドウ、ネッビオーロの葉とアルネイス
の葉が似ていて、アルネイスの葉の色がネッビオーロよりも薄く白っぽく
見える事からビアンコ(イタリア語で白)と呼ばれたとあります。



アルネイスの主産地のロエロは川を挟んでバローロの対岸にあり、
上の画像の様に砂を多く含んだ土壌をしています。バローロの産地
が砂を含まない土壌でネッビオーロの赤ワインがドッシリとした酒質
であるのに対し、砂質のロエロのネッビオーロの赤ワインは果実味
が華やかで優しさのある酒質になる傾向があります。



昨秋、訪問したロエロのトップ・ワイナリーのGiovanni Almondo/
ジョヴァンニ・アルモンド。アルネイスで造るロエロには肩を並べる
造り手がいないとさえ言われています。
上の画像がアルネイスがロエロへと変身するファースト・ステップ
で、アルネイスを収穫した区画毎に別々にステンレスタンクで発酵
させます。
訪問した時には2015年収穫分のアルネイスの発酵がほぼ終了の
時点で、テイスティングでタンク別(区画毎)の香味の違いを興味
深く感じ分ける事ができました。
このステンレスタンク発酵のワインから誕生するロエロ・アルネイス
の他に、木樽で発酵させたワインもブレンドし造られるアルネイス、
更には特別仕立てのロエロもワインの出来具合を考慮し造られる
事があります。




上の画像はジョヴァンニ・アルモンドの主力商品のロエロ・アスネイス
です。左はステンレスタンク醸造、熟成のワインのみから造られ、右
は木樽発酵、熟成のワインもブレンドして造られています。
同時に比べますと、香りは同系ですが、味わいは右の方が丸く柔和
な要素があり、木樽で発酵、熟成させたワインがブレンドされている
事を感じ取る事が出来ます。

左)Vigne Sparse/ヴィーニュ・スパルセ
相性の良い料理:柑橘類の酸味や青みの薬味、ハーブが良く合う
           淡白な味わいの料理。
           チーズなら、シェーヴル(山羊乳)タイプ。
飲み頃温度:7度。<軽く、爽やかな辛口>
3,000円(消費税別)

右)Bricco della Ciliegie/ブリッコ・デッラ・チリエジエ
相性の良い料理:素材の持つ優しい甘味を生かした軽やかな味わい
           の料理。
           チーズなら、モッツァレッラ。
飲み頃温度:8~10度。<軽く、まろやかな、やや辛口>
3,500円(消費税別)

ロエロ・アルネイス最高峰の造り手、ジョヴァンニ・アルモンドの2種を
飲み比べる事をお勧め致します。