ドイツには色々な名前がついたブドウ畑があります。畑に日時計がある
所からその名もSonnenuhr/ゾンネンウーアー(日時計)。急峻な斜面で
焼け付く様な日差しが降り注ぐ過酷な環境にある所から名付けられた
Hoellenberg/ヘレンベルク(地獄山)。名付けられた経緯を知りませんが
Ungeheuer/ウンゲホイヤー(怪物)、Himmerreich/ヒンメルライヒ(天国)
そしてJungfer/ユングファー(処女)と言う名の畑もあります。
その様に色々な名を持つ畑がある訳ですが、世界中にたった一つしか
ない名が付いた畑がフランクフルト国際空港からそう遠くない所にあり
ます。
その畑の名前はKoenigin Victoriaberg/ケーニギン・ヴィクトリアベルク
(ヴィクトリア女王山)。大英帝国のヴィクトリア女王を虜にした白ワイン
を造り出したブドウが育まれた畑です。1800年代半ばの事ですから、
もちろん、今の女王ではありませんが。
旅先で口にしたRiesling/リースリングから造られた白ワインの味わいに
魅了され、そのワインの大ファンになりました。そのブドウを生んだ畑は
当時、既に名前があったと思いますが、ヴィクトリア女王を虜にした事で
女王直々の許しがあり、以後、ヴィクトリア女王山と呼ばれる様になった
のです。
実はドイツで初めて訪れた畑がここなのですが、女王山とは言いますが
線路に沿って拓かれた平らに限りなく近い緩斜面にこの畑はあります。
判り難いですが、上の画像でおおよその位置を確認できます。右斜め上
がフランクフルト国際空港です。その左側をマイン川が画像の左中央下
付近へと蛇行し流れています。
画像の左側の川の上に緑色の細い線が引いてありますが、それが線路
です。線路と川の間に小さな白い☆がありますが、そこが畑の所在地で
Hochheim/ホーホハイムと言う村の中にあります。
リースリングの銘醸畑のほとんどは急な斜面にありますが、ヴィクトリア
女王山があるホーホハイムは例外でその地勢にはありません。優位性
があるとすれば畑の直ぐそばを流れる川によるブドウ生育への好影響
をシッカリと受ける事が出来る立地だと言う事でしょう。
当店で販売しているヴィクトリア女王山の白ワインは1種類。十分に
完熟してから収穫されたリースリングで造られています。上の画像
のラベルを見ますと下の水色っぽい部分にKABENETT/カビネット
と言う単語が見えます。
カビネットとはドイツのワイン法で定められた格付けで、収穫した時
のブドウの果汁に含まれている糖分の割合による区分けです。昔、
カビネットのワインと言えば甘味を明確に感じるやや甘口の味わい
が主流でした。
しかし、辛口のワインの比率が増えるに従い、カビネットも辛めに
仕立てられる事が多くなり、銘醸ワインのカビネットですと僅かに
辛口のテイストで、甘味を感じる場合でもその程度は極僅かです。
Joachim Flick/ヨアヒム・フリックが造るこのワインも甘味は極僅か
で、爽やかな酸味を基調とし、白い果肉の果実のジューシーさが
上品に広がる軽やかな酒質をしています。気温が高く、疲れた身体
にエナジーを補給したいななどと言う状況で味わうには最適な1本
でしょう。
世界でたった一つ。ヴィクトリア女王公認、ヴィクトリア女王山畑の
ワインをこれから夏にかけて大活躍させてあげて下さい。
*Joachim Flick 2014 Hochheimer Koenigin Victoriaberg Kabinett
ヨアヒム・フリック2014ホーホハイマー・ケーニギン・ヴィクトリアベルク、カビネット
相性の良い料理:柑橘類の酸味や青みの薬味、ハーブが良く合う
淡白な味わいの料理。
チーズなら、シェーヴル(山羊乳)タイプ。
飲み頃温度:7度。
<軽く、爽やかな、僅かに甘口>
3,000円(消費税別)