2016年1月26日火曜日

またまた良すぎて、今は良くない?

昨12月に出会ったルーマニアのSauvignon Blanc/ソーヴィニョン・ブラン
の白ワイン。権威あるコンペティションで金メダルを受賞したワインです
が、抜栓後、数日しないと本来の良さを感じ取れない曰くのあるワイン
でした。
そして2016年早々に再び出会った曰くあり白ワイン。何の因果か、その
ワインはまたまたソーヴィニョン・ブランから造られていました。今度の
ワインは長野県産で、ブドウの栽培収穫畑が異なる2種類ですが、その
どちらもが抜栓直後には何の主張もしない寡黙なワインです。
その時にひらめいたのがルーマニアのソーヴィニョン・ブランの事。この
2種類も数日後に大化けするに違いないと確信し、コルクを挿し直して
瓶を立てて保管する事、5日間。その結果は予想を裏切る事なく、見事
な真実を発現してくれました。


1杯だけテイスティングした後、こんな感じにし、5日間そのままにして
変化の瞬間をジッと待ちます。↑↑↑
左のワインは右のワインに比べ、抜栓直後からワインが語りかける
要素がわずかばかり多かったのですが、例えるならば、左が中硬水
のナチュラルミネラルウォーターなのに対し、右は超硬水と言え石灰
を思わせる様な香りがほのかに漂うだけでした。
それが5日後には左:白桃、幸水梨のアロマに白い花の華やかさが
右:グレープフルーツ、長十郎梨のアロマに若葉や若草を思わせる
爽やかさが、それぞれ現れ、味わいも酸味とミネラリーさを基調とし、
一点の曇りもないクリーンさが心地好く広がる様になりました。
同じソーヴィニョン・ブランで造られたフランスのロワール河上流の
対岸同士にある2つの白ワインにイメージを求められる関係を上の
画像の白ワインが見せてくれたのです。
左:中硬水のナチュラルミネラルウォーター→Sancerre/サンセール
(白い果肉の果実や花を思わせる香りがある白ワイン)。右:超硬水
のナチュラルミネラルウォーター→爽やかさと苦味を感じる果実味、
ハーベイシャスさが6日目にPouilly Fume/プイィ・フュメ(サンセール
の対岸にある産地で造られる白ワイン)をハッキリと意識させる。
この様な変身を遂げます。
やはり曽我彰彦は凄かった。自然環境が圧倒的に不利なこの日本
でソーヴィニョン・ブランの故郷で誕生するワインに匹敵するワイン
を造り出す事実。そんなワインを群馬県で唯一販売している事に
大きな誇りを感じます。
良すぎて、今は良くない白ワイン。抜栓し、1杯だけテイスティングし
後はコルクを挿し戻し、瓶を立ててジッと5日間待って下さい。そう
すれば至福の瞬間があなたを迎えてくれます。
どちらのワインも少量の限定入荷でしたので、在庫は決して多くは
ありません。このブログを読んで興味深々の方は今週中に是非、
ご来店下さい。但し、既に完売の際にはご容赦の程、宜しくお願い
致します。