2016年1月4日月曜日

良すぎて、今は良くない?

2015年世界ソーヴィニョン・コンクール金賞ワインが日本にやって来たと
聞き、しかもそのワインがルーマニア産だと言う事なので、早速、仕入れ
テイスティングしてみました。



どんな香り、味わいをしているのだろうか?興味深々、ワクワクしつつ、
コルクを抜いてみる。コンポストタイプのコルクか。これならばコルク臭
(天然のコルクに付着していた菌の悪戯でワインに不快な香味が付く
現象)とは無縁だ。
ワインをグラスに注ぎ、香りをチェック。グレープフルーツ、長十郎梨、
若葉、ハーブスパイス、春のイメージで清々しい。ソーヴィニョン・ブラン
の典型的な香り。流石、金メダル・ワインだ。
では味わいはどうだろう。ん?訴えかけて来るものが少ない。硬水を
思わせる骨太な味わいはあるものの、香りに比べ、広がりがないな。
どこが評価されたのだろうか。


後で飲む事にして、コルクを瓶に挿し、瓶を立てて、冷蔵庫へ。翌日、
もう一度、テイスティングしてみる。まだコンパクトだ。元に戻し、更に
翌日、再チェック。お、ちょっと変わって来たな。明日になれば良さが
出て来そうだ。
そして迎えた4日目。な、何だこれは。香りに華やかさが備わり、口に
含めば果実味のリッチな広がりの中にバランス良く広がるミネラリー
さと甘味のハーモニー。優美で、品格がある。このレヴェル、フランス
ワインで探したなら2万円近いぞ。
これが世界ゴールド品質なのか。凄すぎる。この価格でこんな品質
のソーヴィニョン・ブランに出会った事があっただろうか。ある訳ない。
会った事のある人がいたなら教えてほしい。そんな思いにさせられて
しまう驚愕のワインです。


1日目よりも2日目、2日目よりも3日目、3日目よりも4日目。4日目に
なって本領発揮。そして、7日目にだってその良さを十分に楽しめる。
だから、コルクを抜き、眠れる獅子状態のワインを1杯だけ楽しんだ
なら、コルクを挿し、瓶を立てて冷蔵庫に保管し、3日間ジッと我慢。
そして、4日目に大変身したこのワインを余す所なく味わい尽くして
あげて下さい。
*Nec Plus Ultra 2014 Tarnave Sauvignon Blanc
 ネック・プリュス・ウルトラ2014トゥルナヴェ、ソーヴィニョン・ブラン
相性の良い料理:わずかな脂肪分を含む素材、オリーヴオイルや
           バターを使用した料理。
チーズなら・・・ゴーダ。
飲み頃温度:11~14度。
<コクのある、やや辛口>
2,000円(消費税別)
これより優れたものはないと言う程の意味の名を冠したゴールド・
メダルワインを是非、お勧めの方法で堪能して下さい。
2016年新春を飾るに相応しいスーパーなワインです。