2015年6月29日月曜日

温かに染入るメルロ

造り手の心を映すと言われているワイン。この赤ワインを味わうとそう言われる
訳がハッキリ理解できます。Merlot/メルロと言うブドウから造られる赤ワインは
多くの場合、角々しさがなく、柔和で、優しい口当たりをしているのですが、この
メルロの赤ワインは喉を通ると身体全体に染み入るかの様に感じられる優美さ
としなやかさがあります。
その赤ワインを造るワインメーカーはオブセワイナリーの曽我彰彦さん。彼とは
もう17年の付き合いですが、当時から凄かった彼のワインは年々、その凄みを
増し、留まる事を知りません。ここ数年の彼のワインは世界中のワインを集めた
としても間違いなく頂点に近いポジションに位置するでしょう。
私のワイン販売にかける情熱は半端ないと自覚していますが、曽我さんの情熱
も半端ありません。畑に於いても、醸造所に於いても他のワインメーカーの追随
を許さないでしょう。だからこそ世界に通用するワインを誕生させているのです。
妥協のないブドウ栽培に加え、緻密なワイン造り、そこに曽我さんの優しさ、物腰
の柔らかさが反映され、身体に染み入る様な酒質のワインが誕生しています。
曽我さんが造り出し、当店へ納入された最新の商品、メルロの赤ワインがこちら
です。


曽我さんが信頼するブドウ栽培家が丁寧に育てたメルロから造られているのです
が、このメルロは今まで別のワイナリーに納入されていたそうです。これ程までに
素晴らしい赤ワインへと変身するのに、なぜそのワイナリーはこのメルロの購入を
止めてしまったのでしょうか?ブドウが凄過ぎて手に負えなかったのでしょうか?
どんなに素晴らしいブドウがあっても、どんなに素晴らしい醸造設備があっても、
それらをコントロール出来なければ良い結果に結びつかないと言う事でしょうか?
オブセワイナリーを愛する私達にとってはラッキーです。素晴らしいブドウが才能
あるワインメーカーに出会い、驚愕のワインへと造り変えられる。曽我さんの手に
ゆだねられた事でそのメルロのポテンシャルが大きく開花したのですから。



メルロが栽培されている畑が上の画像です。この畑では同じフランスのボルドー
地方が原産のブドウ、Cabernet Sauvignon/カベルネ・ソーヴィニョンも栽培されて
います。先月、この畑を曽我さんのガイドで見学しに行った時にその説明を受けた
のですが、ブドウ栽培の素人ですから遠目にはどの樹がメルロなのか判りません。


上と下の画像を見比べてみて下さい。葉の形状が微妙に異なるのが判りますか?
下の方が葉の切れ込みが大きく、5つのパートにハッキリと別れています。こちらが
カベルネ・ソーヴィニョンだそうです。また、伸びて来る蔓が赤みがかっているそう
です。
ワイナリーを訪問し、ブドウ畑を見るチャンスがあった時には葉や蔓をジックリ観察
してみて下さい。その樹が何品種なのか判らなくても、品種毎に外観が違うのだな
と感じる事が出来るでしょう。


Sogga Nagano 2013 Lieu-dit Quatre Cinq Merlot
ソッガ・ナガノ2013リュ・ディ、キャトル・サンク、メルロ
相性の良い料理:脂肪分を含んだ旨味のある料理。
チーズなら・・・パルミジャーノ。チェダー。
飲み頃温度:15~18度。
<まろやかなミディアムボディー>
曽我さんもコメントしていますが、この価格の日本ワインとしては秀逸の出来
です。このワインを飲まなければ絶対に後悔する逸品です。是非、味わって
頂きたいと思います。
通常よりも多めに仕入れました。在庫のある限り、本数無制限でお買求め
頂けます。