2015年5月19日火曜日

ワインfromルーマニア

昨年の秋にルーマニアのトップ・ワイナリー、Jidvei/ジドヴェイの招待で
ルーマニアのワイン産地を広く、深く見聞するチャンスに恵まれました。
ルーマニアのワインの歴史は非常に古く、既に6000年もの時を刻んで
います。しかしながら、この日本ではルーマニア・ワインに馴染みのある
消費者は少なく、現在30種類ほどのルーマニア・ワインを店で販売して
いますが、お客様からはルーマニアのワインもあるんですねと驚いた
様子で質問される事もしばしばあります。
実はルーマニアのワインは以前から日本に来ていたのですが、それにも
関わらず知られていなかったのは何故でしょうか?今でも変わらないの
ですが、日本には公的なワイン法がない為、ワインの生産国に関係なく
日本で瓶詰めされ、商品が出来上がるとそのワインは日本のワインと
して国内で販売されています。
最近ではラベル表示を正確に記載する造り手が大半を占めて来ました
ので、国産のブドウから造られたワインならば「国産ワイン」、そうでない
のなら「輸入ワイン」、それらをブレンドしてあるのなら、多い順に「国産
ワイン、輸入ワイン」や「輸入ワイン、国産ワイン」などとラベルに明示
されています。
その輸入ワインと言う表示の対象ワインにルーマニア産ワインがあった
のです。東欧のワインや南米のワインの多くは大きなタンクに入れられ
船で日本へ送られ、千葉や横浜の港に到着、通関し、大手ワイナリーが
港近郊に持つ工場で瓶詰めされ、お手頃価格のテーブルワインとして
流通、皆様の食卓に上っていたのです。
その様な経緯からかつてはチリ・ワインもそうであった様に、ルーマニア
・ワインが珍しいと認識されているのです。その認識もやがて皆様の頭
から消え去るでしょう。ルーマニアを始め、タンクで自国産ワインを輸出
していたワイン生産国は自国での瓶詰、そのワインの輸出に重きを置き
始めています。
現在、この日本にルーマニア産瓶詰ワインは100種類以上が輸入され
市場に流通しています。それらを販売している小売店は少数派ですが、
確実に日本市場にルーマニア・ワインは浸透して来ています。



ルーマニア・ワインの大きな特徴は、内陸にあり、日夜の寒暖差が大きく
乾燥して少雨、日射量が豊富な為、ブドウの熟度が高く、そこから出来る
ワインはハッキリとした豊かな果実味を備え、それが香味としてピュアに
飲み手に伝わる事です。
酸味を基調としたワイン、豊かなアルコールのヴォリュームに支えられた
ワインに対し、優しさ、柔和さ、華やかさを兼ね備えたのがルーマニアの
ワインです。バランスの良さが料理との幅広い相性の良さを見せてくれ、
みりんや料理酒を使い旨味を含んだ料理が多い、日本の食卓で大活躍
します。


初のルーマニア入国から半年以上が経ちました。帰国後から当店の商い
の柱になっているルーマニア・ワイン。そして、いよいよルーマニア滞在中
に出会ったワイン達が日本に到着し、当店で販売を開始しています。
次回からそのワインを現地での様子と共にご案内致します。是非、アップ
したブログをチェックしてみて下さい。