アフリカのワインと言えば、その名声を一手に引き受けているのが南アフリカ
共和国。しかし、かつては北アフリカのモロッコ、アルジェリア、チュニジアの
3か国で全世界のワイン貿易の3分の2以上を占めていた事実がありました。
その後、様々な要因でその勢力を失い、現在に至っています。しかし、近年、
フランス資本のサポートを得て、いくつかのワイナリーが以前の輝きにも増し
眩い輝きを放ち始めています。
そんなサクセスストーリーを歩むワイナリーの一つを支える醸造家にフランス
のAlain Graillot/アラン・グライヨがいます。彼はフランス南部の産地、Cotes
du Rhone/コート・デュ・ローヌ地方の中にあるCrozes-Hermitage/クロズ・
エルミタージュと言う産地を銘醸地に押し上げた、真にその人なのです。
その彼を新たに引き付けたのが、モロッコ。緯度、その地形、大西洋からの
影響で北アフリカで最上のブドウ畑を持つ国とされています。しかもその気候
風土は、彼の本拠地のコート・デュ・ローヌ地方で育つブドウとほぼ同じブドウ
を育み、彼の本領を発揮するのに最適な地であったのです。
彼がワインへ魂を吹き込むワイナリーは、Ben Slimane/ベン・スリマネと
言う地にあり、そこはモロッコの代表的なワイン産地のRabad/ラバドと
Casablanca/カサブランカに挟まれた下の画像の様な風景をしています。
画像の景色は熱帯を思わせるそれですが、この地には画像からでは
判らないマジックがかけられた地なのです。メキシコ湾から北上する
メキシコ湾流は暖流です。それが北大西洋北部域に達すると様々な
要因で冷却され、寒流の北大西洋海流となりアラスカ沖からアメリカ
西海岸を南下、その寒流がモロッコの西方を流れる為、沿岸部から
内陸部に至るまでブドウにとっての恵みの冷却効果があるのです。
高品質のブドウが出来るには北緯や南緯だけでなく、標高、土壌、風
日射、寒暖差など多くの条件が組み合わさり、結果、銘醸ワインの為
の高品質ブドウを誕生させる環境が整うのです。
モロッコにあるワイナリー、Domaine des Ouled Thaleb/ドメーヌ・デ・
ズレ・タレブとフランス人醸造家、アラン・グライヨの連携(Tandem/
タンデム)が生み出した秀逸な赤ワインをあなたの食卓で大活躍
させて下さい。
Tandem 2010 Syrah du Maroc
タンデム 2010 シラー・デュ・マロック
相性の良い料理:脂肪分の多い、コッテリとしたコクのある料理。
チーズなら・・・ブリー。青カビタイプ。
飲み頃温度:19度。
<まろやかなミディアム~フルボディー>
2,940円の所、このブログをチェックした方は、申告して頂ければ
2,625円にて提供させて頂きます。
ブラック・ペッパーを思わせるスパイシーさを含んだ香味をした
ワインです。香辛料で風味にアクセントを添えた料理と一緒に
味わってみて下さい。