冬本番を迎え、街のあちらこちらでカキの文字が目に入るのぼり
を見かけます。季節感のなくなりつつあるこの頃ですが、夏場の
岩カキ、冬場のカキは旬を実感できる数少ない食材です。
生カキには白ワインと言われていますが、白ワインなら何でもOK
と言う訳ではありません。当店の基準で分ければ、白ワインは、
酸味の違いで大きく2つに分けられ、プラス醸造熟成の違いに
より3つに分けられます。
それらを総合的に考慮、「軽く、爽やかな」「軽く、まろやかな」
「コクのある」「コクのある、ふくよかな」の4つに分け、お客様
のリクエストに対応しています。
生カキを食べる時、色々な食べ方があります。「海水の自然の
塩分で食べる」「柑橘果実の果汁をかけて食べる」「ポン酢で
食べる」「醤油ベースのタレともみじおろしで食べる」「熟成した
ヴィネガーで作ったソースで食べる」、恐らくこんな感じでしょう。
それらの食べ方により一緒に楽しむ白ワインのタイプを決める
と良いでしょう。
*リンゴ酸がシャープに広がる軽く、爽やかなタイプの白ワイン
には、柑橘果実の果汁をかけて食べる。
*ポン酢で食べるのなら、軽く、爽やかなタイプの白ワイン。
*リンゴ酸が優しく広がる軽く、まろやかなタイプの白ワインには、
海水の自然の塩分で食べる。
*醤油ベースのタレともみじおろしで食べるのなら、リンゴ系の
酸味の主張のあるコクのある白ワイン。
*熟成したヴィネガーで作ったソースで食べるのなら、コクのある
白ワイン。
いずれの白ワインも辛口が良く、醸造熟成過程に於いて乳酸菌
の働きで果実由来のリンゴ酸を乳酸に大きく変化させたワイン
(マロラクティック発酵をした。)でない方が生カキと反発しません。
マロラクティック発酵をシッカリとさせ、乳酸の旨味を持つワイン
ならば、生カキでなく、グラタン、シチュー、フライなど、加熱した
カキの料理と一緒にお楽しみ頂けます。
12月2日の試飲会で感動した1本、ルーウィン・エステートの辛口
白のスパークリング・ワインが本日入荷して参りました。このワイン
には柑橘果汁の爽やかさを添えた生カキがピッタリです。
実際、ルーウィン・エステートに併設のレストランでは上の画像の様に
生カキにレモンを添え、お客様にサーヴィスしています。生カキに少量
のレモン果汁、海水のミネラル感、ワインの酸とミネラル、それら全て
が至福のマリアージュを創造します。
先日、WEBで「渡利カキ」の記事を目にしました。
出荷数が少ないことから、「幻のカキ」とも呼ばれる「渡利カキ」の出荷
が、三重県紀北町海山区の白石湖で最盛期を迎えている。
との事です。その存在を知りませんでした。食べる為に生きている人
は是非、口にしたいカキです。畦地水産では来年の3月まで出荷する
そうです。寒さが厳しい内に取り寄せてみては如何ですか?その時は
当店でワインの入手をお忘れなく !!