一昨日の夜は2013年最後のワイン会。この会は毎回、食材を数種類
リクエスト、会場となる割烹店の親父さんの任意で料理を作ってもらい、
数種類のワインとそれらのマリアージュを楽しむ事にしています。
既に判ってはいましたが、再確認の意味で指定食材を「下仁田ネギ」
にし、素焼きと天ぷらを出してもらいました。ネギには白い部分と緑色
の部分があります。それぞれの部位の香りも味わいも異なりますので、
合うワインは同じ調理法ならば異なる事になるはずです。
下仁田ネギは内面の粘性を伴うゼラチン様の旨味成分が比較的豊か
ですので、赤ワインのタンニンとも大きな反発はしないのですが、自然
の食材ですので、その旨味成分の含有量に多少があります。一昨日
の下仁田ネギの旨味成分の含有量は半端なレベルではなく、調味料
なしで、ネギそのものの味わいを堪能し尽くせる程でした。その様な
状態ですから、赤ワインのタンニンと相乗し、旨味(甘味)を創造し、
両者の素晴らしいマリアージュを再確認できました。
何よりも収穫だったのは、緑色の部分だけでなく、白い部分でさえも
赤ワインのタンニンとマリアージュしてしまうと実感できた事。料理と
ワインの相性の良さは、最終的には料理に含有されている旨味成分
に大きな影響を受けると参加者に認識してもらえた事です。
これから寒さが厳しくなれば、もっと旨味成分が蓄積されます。先日、
こちらで紹介したインドの赤ワインSula Vineyard Satori/スラ・
ヴィンヤード、サトリと下仁田ネギのマリアージュを是非、実感して
みて下さい。
下仁田ネギを丸ごと焼きます。内部にまで十分に火が通る様に、そして
表面が焦げ過ぎない様に、丁寧に加熱して下さい。むくと内部のゼラチン
状態の旨味成分が熱々でクリームを食しているかの感覚です。
この白く輝く旨味成分が赤ワインのタンニン(渋味成分)を包み込み、
お互いが相乗し、甘味伴うタップリの旨味を口中いっぱいに広げます。
下仁田ネギの天ぷらを赤ワインに合わせるには、天つゆも必要と
思っていたのですが、これだけ旨味成分を含有していますと、だし
と醤油の旨味の手助けを借りるまでもありませんでした。
下仁田ネギと赤ワインのマリアージュは予想を遥かに超える現象
です。この冬一押しの挑戦事項です。
下仁田ネギと赤ワインのマリアージュを実感したいのなら、その時
はWINE HOUSEにワインを是非、買いにいらして下さい。